TOAのティアタンはメロンカワイイ

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
ルークの手が優しく触れる。
まるで大切なものにでも触れるように・・・

それは本当に一瞬の出来事で、いったい自分の身になにが起きたのかまったく検討がつかなかった。
ただ一つ分かるのは、私達の関係が変化するという予感だけ。


ついさっきの出来事。
ルークはいつもと変わりなく日課となっている日記を書いていた。
「うーん、なに書こう・・・・」
ノートを開きにらめっこをしていると、そこへティアがやってきた。
「あら・・・ルーク何やってるの?ん・・・日記?」
「最近書くことがなくてさ。どうしようかなって」
ルークは机に突っ伏しながらティアに言った。
日記が日課となってるルークにとっては悩みのタネである。ティアからしてみればそんなに無理に書かなくてもいいのではないか?
何かあったら書き込めばいいじゃない――と思ってはいるが口には決して出さない。
なので困っているルークに一つアドバイスを与えた。
「なんか今日あったかな・・・はあ、もう1週間も書いてないよ」
「ルークの今考えてる事や思った事を書いてみたらどうかしら?」
「思ったこと?」
「そうよ。ルークの頭に浮かんだ事をストレートに書けばいいじゃない。別に日々の出来事を書くだけが日記じゃないわ」
「浮かんだ事をストレートにか・・・」
ルークにはそれがいまいち分からないようだ。
「とにかくストレートに今の感情を書けばいいのよ」
「・・・そうだな」
「わかった?」
「ああ」
「よかった、頑張ってねルーク。今飲み物を持ってくるわ」
ティアはそう告げ水を取りにその場から離れた。
ルークはというとしばらく考えたのち、『よし』だの『ああ違う・・・』などとうなりながら手を動かし始めた。

(あ・・・書き始めたのね)

ルークの小さな悩みが解決して嬉しいのか、ティアはニコニコと微笑みながらチラリと彼を見る。
順調にペンを走らせてるのが分かる。
ティアは水を注いだコップを手にそっとルークの背後に着くと、ルークの肩越しにノートが丸見えになっていた。
どんな事を書いているのだろう?といけないと思いつつも覗いてしまった。

そこにはドキッとする言葉が途切れ途切れに書かれていた。

長く綺麗な髪
  きれいな白い肌
  真っ直ぐな瞳
  強くて儚い涙      

(な・・なに・・・これ?いったいルークは何を書いてるの?)

  その柔らかそうな唇に何度も触れたいと思った
  こんなにも俺が想っている事を知っているのか?

(え・・・?)

  自分だけのものにしたい、これほどまでに想っている事を知っているのか?

(ど・・・どういうこと?もうルークは私が覗いている事に気づいているはずよね?これは日記を書いてるのよね・・・?)

  俺はいつだって側にいたい、君に触れたいんだ

肩越しに覗くティアの長い髪がサラリと落ちルークの頬へと触れそのままノートの上へと落ちる。
「・・・ルーク?」
「ん?なんだ?」
「そ、それ・・・日記を書いてるのよね?」
「ああ。そうだけど?」
「あ・・・あの・・・・別に」
「そうか。なあティア・・・」
「な・・・なに?」
「こんな感じでいいのか」
「そ、それはどうかしら・・・」
「・・・ダメか?」
「ええ?その・・・ダメではないと思うわ」
「そうか、よかったぜ!」
話し終わりティアは体制を戻そうとしたがノートの上に落ちた髪にルークの手が触れる。
「ルーク?手をどけてくれる?」
「ああ・・・ごめん」

どけるどころかルークはティアの髪を優しくつかむ。
「ル、ルーク?あのね・・・・・つかんだままだと私動けないのよ・・・」
するとルークはティアが驚くような行動を取った。つかんだその髪にそっと唇を寄せたのだ。
「ルルル・・・ルーク!?////////」
言葉に出来ない驚きがティアを襲う。

そして、今現在。
ティアはルークに髪をつかまれたまま動けずにいた。
いつものティアなら何かしら抵抗するのだが今のティアはあの日記を見た事によって余裕がなかった。
恋愛方面に疎く慣れてないティアは、何故か積極的なルークもあって激しく動揺してしまう。
「どうした?嫌じゃないのか?」
「え・・・・・?」
言われて気づく。
「あ・・あの・・・そうね・・・・放してくれると助かるわ・・・きっとそうよ・・」
言動もおかしくティアがかなり動揺しているのをルークは悟った。

「ティア」
「な・・・なに?」
「お前?逃げないのか?」
「え・・・?なんで・・・・逃げるの」
「そうか。じゃあ分かった」
「あの・・ルーク?な・・・何をする気なの?」
「ティアは逃げなかったし抵抗もしなかったよな」
「だから何・・・?」
「それは俺の気持ちを理解したという事・・・・だよな?」
「・・・えっ!?」

つかまれた髪は離されようやく解放されたという思いも束の間、ティアはそのままルークに抱きしめられる。
あまりにも突然の出来事でティアはそれを拒む事が出来なかった。
ティアの耳は真っ赤である。ルークも平静を装ってはいるが手は汗ばんでいて緊張していた。

ふと、ティアの脳裏に先程の日記が思い出される。
「んむぅ!?」
それをもう一度きちんと理解しようと思ったときはすでに遅く、ルークはティアの唇に触れていた。

「ティア」
「・・・なんなの」
「何で逃げなかったんだ?」
「・・・そんなことどうだっていいでしょ」
「どうしてだ?こんな遠まわしでダサい告白・・・。それに急にこんなことされたら普通は嫌だろ?」
「べ、別に・・・嫌だなんて言ってないわよ・・・・・・ばか」




  • (^^)いいね。 -- 瑠紅 (2006-09-22 19:41:13)
  • いやー初々しいですねー(ジェイド風) -- 条威 (2007-12-06 17:40:42)
  • 最高ですな。 -- エターナル (2008-04-05 20:48:17)
  • なかなか、いいですね。 -- 無季 (2011-09-11 22:09:12)
  • いやーおなかいっぱいですよ(*~*) -- 残念 (2011-09-29 20:21:48)
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