TOAのティアタンはメロンカワイイ

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匿名ユーザー

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「……う、うそ……増えてる……」



全ては、その時から始まった・・



「…ごちそうさま…」
「どうしたんだよティア‥もう食べねぇのか?」
「え、えぇ‥もぅ、お腹いっぱいだから‥」
「ほとんど食ってねぇじゃん」
「どこか具合いでも悪いんですの?」
「‥そ、そぅぃぅわけじゃないんだけど‥」

今は夕食時である

「ちゃんと食べないと、成長しませんよ。『誰かさん』みたいに」
「ど、どうしてそこでアニスちゃんを見るんですかぁ!!」
「ははっ!そりゃぁお前、全然成長してねぇもん」
「なによぉ~!『おつむ』の方が全然成長してないルークに言われたくないですぅ!!」
「ど、どういう意味だよっ!!」

食卓は相変わらずにぎやかである

「2人とも少しうるさいぞ!‥なぁティア?君は十分魅力的だと思うけどな」
「///ガ、ガイってば‥突然何言い出すのよ!」
「…こんな所でくどくなよな…」
「あのなぁ‥そんなんじゃなくて‥」

どうやらガイは何かに気付いたようである

「なるほど‥そういう事ですか」
「アニスちゃんも、ピ~ン☆ときちゃったもんね♪」
「私も、なんとなく理解いたしましたわ」
「はぁ?わけわかんねぇ??」

どうやら、ルーク一人だけが分かっていないようだ

「み、みんな‥何言ってるのかしら?」
「ティアってば、別に隠さなくてもいいじゃない☆」
「そうですよ。誰も、あなたが『ダイエッ‥」
「あ~~!!わ、私、眠たくなってきちゃった!先に宿の方に戻ってるわね」

そう言うと、急ぎ足でその場を去って行く

「?どうしたんだよ‥ティアのやつ」
「ははっ!まぁ、彼女もやっぱり普通の女の子だったてことさっ」
「年頃の女の子は、いろいろと難しいんですのよ」
「‥全くわけわかんねぇ‥」

その頃宿では・・


「はぁ~…やっぱり増えてる…体重……『ダイエット』しなくちゃ…」


― カタッ ―

その時物音がする


「だ、誰!?」
「ミュウですの!ティアさん、『ダイエット』って何ですの?」
「ミュ、ミュウ‥まさか今の話聞いて‥」
「ティアさんの部屋のドアが少し空いてたですの!だから、聞こえたんですの」

ティアは焦る

「ね、ねぇ、ミュウ?今聞いた事は喋っちゃダメよ!特にルークには‥」
「どうしてですの?」
「そ、それは……ほ、ほら、深刻な問題だからよ!」
「『ダイエット』が深刻‥ですの?」
「そ、そうなのっ!(私にとっては)すっご~く深刻な問題だから、絶対にルークには喋っちゃダメよっ!心配かけたくないから」

ティアは必死だ

「わ、わかりましたですの‥絶対にご主人様には言わないですの!」


<翌日>


「えっ‥お前朝食いらねぇの?」
「う、うん。あんまり食欲ないから‥」
「昨日の夜も食ってなかったじゃんか!やっぱり具合い悪いんじゃねぇのか?」
「そんなことないわよっ!ほらっ、今日の食事当番あなたでしょ?」

そう言って、無理矢理ルークをその場から遠ざける

「ティア、無理しない方がいいんではなくて?」
「そうだよ。君は別に痩せる必要はないと思うけどね」
「だ、だって…」
「やれやれ‥仕方ありませんね。それでは、私がとっておきの方法を教えてさし上げましょう!ティア、耳を貸して下さい」

ジェイドが教えた方法とは‥

「…!?たたたた、大佐///何を言っているんですかっ!!!!!」
「おや?本当の事ですよ。『あれ』はいい運動になるんです!まぁ、ルークの『協力』が必要になりますどね」

ティアは言葉を失う
「‥とまぁ、冗談はこのくらいにして、戦闘に支障をきたすような事があっては困りますよ」
「‥冗談になってないっちゅうの‥」
「‥それに、食べないと大きくなれませんよ。『そこの人』のように」

アニスを指さす

「ふぬぅ!一度ならず二度までもぉ!!」
「『アニス』ならともかく!私はもぅこれ以上大きくなりたくありません!!」
「ちょっとティアまで!それ、どういう意味!?」
「きっついなぁ‥」
「ティアもなかなか言いますわね‥」
「ち、違うの!つい本音が‥あっ‥‥」
「ティア‥あんたねぇ!(ちょっと胸が大きいからって、いい気になりおって!!)」

アニスは仕返しをする事を心に誓った


〈翌日〉


「じゃ~ん!みんな、お・ま・た・せ☆アニスちゃん特製『アップルパイ』の出来上がり~♪」
「おっ!うまそうじゃん♪よかったなティア。お前りんご大好きだもんな」
「‥(お、おいしそぅ)‥」

いい香りが鼻をくすぐる

「あっれぇ~?ティアってば、どうしたのぉ?食べないのぉ?(けけけ★)」
「うっ……アニス…あなた…」
「『パクリ』‥きゃわ~ん!すっご~~~く、おいしいよっ★」

わざとティアの目の前で食べてみせる

「ア、アニスもいい性格してるよな‥」
「昨日の事、まだ根に持っていますのね‥」
「『悪魔』ですね」

しかし、アニスの仕返しはそれだけでは終わらない

「あっ!そっかぁ‥ティアってば、食欲なかったんだったね」
「ティア‥本当に大丈夫なのか?疲れ溜ってるんじゃねぇのか?」
「だから、そんなんじゃな‥」
「きっとそうだよ~★そう思ったから、ティアにいい物作ってきてあげたんだよねぇ♪」

そう言って、アニスが持ってきた物とは‥
「じゃ~ん!アニスちゃん特製『丸ごと100%キャロットジュース♪』」
「・・・無理」
「ぶぅ!ぶぅ!ティアのために、心(恨み)を込めて作ったんだよ~!飲・ん・で★(飲め!)」
「わ、私がニンジン駄目なの知ってるでしょっ!絶対に無理だから!!」

そう、唯一ティアが苦手としている食材である

「おい、アニス!ティアのやつ嫌がってるじゃねぇか」
「ルークは黙ってて!ねぇティア?これ『美容』にもいいんだよ。ひょっとしたら、『悩み』も解決するかもしれないよ~♪」
「えっ?ほんとに!」

すぐに騙される

「お、おい‥止めなくていいのか?」
「まぁ‥飲んで害のある物でもありませんし‥」
「面白そうですし!」

ティアは、おそるおそるジュースに手を伸ばす

「さぁティア、一気にいってみよぉ~♪」
「…うっ…すごい臭い…」
「お、おい、ティア‥別に無理に飲まなくても‥」
「『ごくごく』」

飲んだ

― バタッ ―

倒れた

「Σティア!おい、大丈夫か?しっかりしろ!!」
「ア、アニスちゃん…知らなぁぃ…」


その後・・


「…ん…こ、ここは…」

どうやら目が覚めたようである

「おっ!やっと気がついたな?‥ったく、いきなり倒れるからびっくりしたじゃねぇか‥」
「ル、ルーク…ひょっとして、あなたが私をここに?」
「ん?そうだけど」

ティアの顔が赤くなっていく

「……私…重かったでしょ……」
「はっ?今何て言ったんだ」
「な、何でもない///」
「ティア‥お前顔赤いぞ?熱でもあるんじゃねぇのか‥」

ルークはティアの額にそっと手をあてる
「きゃっ!?…もぅ///大丈夫だからっ!」
「大丈夫じゃねぇだろっ!食べねぇし、倒れるし‥お前、本当は具合い悪いんだろっ!」
「だから、違うんだってばぁ」

ティアはベッドの中に潜り込んでしまう

「違わねぇよっ!いいからこっち向け!」
「や、やだ…ちょっと、ルークってば…ベッドの上に乗ってこないでよっ///」


と、二人が言い合いをしている時


― ガチャッ ―


「ティア、大丈夫か……って、お、お前ら一体何して!?」
「はぅあっ!?ルークがティアを襲ってる…」
「ふ、ふしだらですわっ!」
「おやおや、邪魔してしまったようですねぇ」

ルークは、ティアのベッドに乗りかかり腕を掴んでいた

「ばっ///そんなんじゃねぇっつーの!!」
「///そ、そうよっ!これは、ルークが無理矢理‥」
「///ばっか、お前!誤解を招くような言い方するんじゃねぇ!!」
「だって本当のことじゃない!」
「俺はお前の体を心配してただけだろっ!」

またまた口論になってしまう

「‥なぁ‥そろそろ止めてやったほうがいいんじゃないか?」
「そ、そうですわね‥」
「え~!もう少し見てようよぉ~♪」
「そうですよ!面白いじゃありませんか」

だが、そんな周囲の言葉も二人には聞こえない

「私は大丈夫って言ってるじゃない!」
「お前がよくても、俺がよくねぇんだよっ!!」
「えっ‥そ、それって、どぅいぅ‥///」
「あっ、やっ、だから‥///心配なんだよっ!お前のことが‥本当に‥さ‥」

ルークの瞳は真剣だ

「‥何か‥俺達の存在忘れてないか?」
「完全に二人だけの世界に浸っていますわね‥」
「結局、最後はこぅなるんだよねぇ~」
「面白くありませんね!」

しかし、そんな空気を遮るように、ある人物が二人の間に割って入る
「ご主人様、やめて下さいですの!ティアさんをいじめちゃダメですの!!」

ミュウだ

「はぁ?何言ってるんだよっ!このブタザル」
「ちょっとルーク!ミュウが可愛そうじゃない」
「だってこいつ、わけわかんねぇんだもん」
「けんかしちゃダメですの!ティアさんは深刻なんですの」

何やら嫌な予感がする

「ちょ、ちょっと、ミュウ!あなた何言って‥」
「あぁ?ティアの何が深刻だっつーんだよ」
「何でもないのっ!!」
「ティアさんは‥ティアさんは‥」
「ちょっ‥ダ、ダメよミュウ!言っちゃぁ!!」

ティアは慌ててミュウの口を塞ごうとする‥だが‥


「‥『ダイエット』なんですのぉ~~~」


言っちゃった・・


「…はっ?…『ダイエット』…ティアが?」
「…ミュウ…言わないでって約束してたのに…」
「ご、ごめんなさいですの!忘れてたですのっ!!」

ばれてしまった

「はっ、はははは!何だよそれ~!『ダイエット』って、お前」
「わ、笑うことないじゃない!」
「だってさぁ~、痩せる必要ねぇじゃん!ティアは元々スタイルいいんだし」
「えっ‥///ほんと‥?」

またまたいい雰囲気になる二人…だが…

「ああ!だいたいさぁ、お前の場合、その『胸』で体重が量んでるんだよな!だから、気にする必要ねぇよ」
「・・・」

いつも一言多い

「でもさぁ、一体何キロあるんだろうな~?そのメロ…『うがっ!!』…っ痛てぇ…ティア!お前何いきなり殴ってんだよっ!!」
「…ルーク…言いたい事はそれだけかしら?」
「へっ?…や…あ、あの…その……ティア…さん…目が血走っていらっしゃいますよ…」

ルークの血の気が引いていく
「あなたって人はっ!いっつも、いっつも!!一体どこ見てるのよっ!!!」
「ご、ごめ…俺が悪かっ…わっ!ばかっ!!殴るな…落ち着け…話せばわかる…な?」
「もぅ!許せない!!人が真剣に悩んでたっていうのに~!!!」
「や、やめて…俺の話を…『ぎゃぁぁぁぁぁ‥』」

ルークの悲鳴が部屋中に響き渡る

「‥哀れ‥ルーク‥」
「‥自業自得ですわね‥」
「‥アニスちゃん、これからティアをからかうのは辞めよぅ‥」
「さすがです!やはりこうでなくては面白くありません」



〈翌日〉


「…うそ…減ってる!!」

      ・
      ・
      ・

「…でね?お陰さまで痩せることができたの」

朝の食卓には、嬉しそうなティアの姿が

「‥そりゃぁ、昨日あれだけ運動すればな‥」
「‥あの後ずっとルークを追い掛けていましたものね‥」
「‥さすがのアニスちゃんも、可愛そうに思えたよ‥」
「ルーク、良かったですねぇ!ティアに協力する事ができて」

そこには、全身あざだらけのルークの姿が

「…お役に立てたみたいで光栄だよ…」
「やっぱり、適度に食べて適度に運動するのが一番いいのよね」
「…あれのどこが『適度』なんだよ…」
「ルーク…何か言ったかしら?」

ルークはびくつく

「ふふ‥次もまたルークに協力してもらおぅかな?」


ルークはもう二度と、『メロン』という言葉を口にするまいと心に誓うのであった・・

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