「ところでさぁ」
背の高い男が尋ねてきた
「うん?」
「ホンットお前ってクジ運いいのな」
「そりゃどうも」
寧ろこんな賞品より1年分の米やらハイテクな掃除機が欲しかったんだけど
「ホントお前の友達で良かったと今初めて実感したぞ」
今初めてかよ、初めてなのかよ!
「気にしないでいいよ、絶対に最初で最後だから」
まぁこちらも負けずに皮肉に返す
「はは、冗談だっつの俺は今現在進行形でお前と同じ空気を吸えて喜びに満ちているんだぞ」
「俺もだ兄弟」
「兄弟.....いい言葉だな!」
「そうだな兄弟」
こいつとの会話は中々疲れる
「男二人でナニ話合ってるんですかぁ~」
ニヤニヤしながら彼女は現れた、いや....色々困るよ
「男同士でしか話せない卑猥な話で~す」
ストップストップ、ダメダメ声がデカイ、ボリューム下げて
「相変わらず石坂は鬼畜だね♪」
''♪,,なんてつけやがって、ならお前は痴女そのものだぞ
そこに女神登場
「はい、落ち着いて下さい」
「久季、俺はいつでもスマートだぜ」
んなわけあるか!
「クーちゃんもはっちゃけようよ~」
いや、だからここはっ
「お二方に問題です」
「おう」
「うん」
「ここは何処でしょう」
単刀直入だな・・・・・流石
・
・
・
『ひめゆりの塔!!!』
大きな声でハモるな!
「いやだから・・・」
流石に久季さんも困る
「ここはそんな大きな声を出していい所ではないでしょう・・・?」
よくいった・・・・・流石
「あぁ!迂闊だった!」
「だから声高けーっつの!」
我ながら見事なツッコミ
「しかもツアー券だから初日でこんなんじゃ明らかに浮くぞ?」
「はは、よく見ると見事にジロジロみられてるな!」
っっっっ・・・・・・・・!この男は・・・・
「いいじゃんいいじゃん、楽しくやろうよ~」
この女・・・!阿美姫 杏子はぁ・・・・!
「皆さんが今回この場に居られるのは貴桐君のおかげなんですよ!?」
あぁ・・・女神さま!
『ふ~ん』
興味無さ気にハモられた 正直へこむ
そんな感じにひめゆりの塔を後にしてバスは進む
正直乗せてくれるかヒヤヒヤした
今回俺は商店街のクジで運良く
4人分の沖縄のツアー券を引き当ててしまったわけだ
その際友人の石坂もその場に居合わせたわけだ
「よし、オンナの子2人くらい誘ってくる!」
「ちょ!誰も行くなんていってな・・・あぁもう」
そんな感じに学校で面識のある女の子を2人引き連れてきやがった
ホントどういう交渉手段で連れてきたんだ
その才能は羨ましいぞ、いつか是非ともご教授願いたいものだ
二人は俺と同じ●●大学の同級生だ
阿美姫 杏子 まぁこの子は石坂みたいなはっちゃけタイプだ
ただの馬鹿と見せかけて中々頭が切れる
久季 稔 この子はおしとやかで中々の美人で俺の好みの女性だ
お嬢様気質のスキルを持ち合わせている魅力的な女性だ
昨日は夜中ぐらいに那覇空港について即ホテルに連れて行かれた
豪雨のせいで予定よりも着くのが凄く遅れて姫はご機嫌斜めだった
ツアー旅行なんてのは完全な自由時間はツアーが始まる前日だからね
と、少し思い出に耽りながらゴーヤーチャンプルを食べている俺である
「・・・・・・・・」
ゴーヤーってこんなに苦いのか・・・
続く