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雛苺の【青いキャンディ】

雛「ホーエンハイム先生、今日の授業よくわかんなかったのー」
雛苺はホーエンハイム研究室の前でドアをノックした。
雛「うゆ?いないの?」
ドアのすりガラスを背を伸ばして覗き込み、中の気配を探る。
すりガラスに動く人影は映らなかった。
雛「やっぱりいないのー・・・う?ふわわ!・・・きゃっ」
爪先立ちの不安定な格好で覗いていたため体制を崩す雛苺。
とっさにドアノブを掴んで事なきを得た。
雛「ふう、危なかったのー。もうちょっと身長があったらいいのに・・・」
みんなは雛苺の事を小さくて可愛いと言ってくれているが、雛苺は不満だった。
体は小柄でスタミナはあると言えないし、何より自分の未成熟な体がコンプレックスだった。
自分の好きなあの人もきっと、もっと大人らしい女の子のほうが好みに違いない。
この間の体育の時も。
べ「おい、見てみろよジュン!銀嬢のあの胸!」
J「ば、馬鹿!失礼だろ!」
べ「そんな事言いながら、ちらちら見てんじゃねーか!」

雛「やっぱりジュンもおっぱい大きい女の子の方が好きなのかな・・・」
そう呟いたその時――
ギイイィィィ・・・
研究室の扉が雛苺を誘うように重い音を立ててゆっくりと口をあけた。
雛「失礼しますなのー・・・」
雛苺は恐る恐る研究室を覗き込んだ。
雛「ホーエンハイムせんせぇ・・・?」
研究室の中は薄暗く、心持ち埃っぽい乾燥した空気の匂いがした。
その割には室内は整然としており、ホーエンハイムの几帳面な性格を匂わせる。
雛苺は一歩、また一歩と誘われるように奥へと進んでいた。
雛「やっぱり・・・いないのー」
室内の不気味な雰囲気に圧され、引き返そうと考える雛苺。
その時、彼女の目の端にガラス瓶に入れられた綺麗な光が飛び込んできた。
窓の隙間から漏れる光に照らされたガラス瓶はそれ自体が光るようにキラキラと青い光を反射している。
雛「綺麗なの・・・」
それはガラス瓶いっぱいに入れられた青い球体が反射する光だった。
雛苺はその青い光に魅了されるように手を伸ばし、ビンの蓋をそっと押し開ける。
雛「とっても甘い匂いがするの・・・」
雛苺はビンの中へと手を伸ばし、青い光の欠片を一粒手に取った。
雛「飴みたいなの・・・コクリ」
と雛苺の喉が小さな音を立てる。
勝手に人のものを取ってはいけない罪悪感。それ以上に雛苺の心を支配していたのは青い光の誘惑と、自分自身の好奇心だった。
雛「一粒だけなら・・・」
そういって雛苺は青いキャンディーをゆっくりと口の中へと押し込んだ。
雛「とっても甘いの・・・」
それだけで幸せな感情が押し寄せてくる。雛苺は甘いものに目がなかった。
雛「うゆ?」
不思議な事に飴を舐めるたび、雛苺に睡魔が襲い掛かってきた。
雛「なんだか・・・とっても眠いの・・・」
甘い誘惑に抗えず、雛苺はゆっくりと目を閉じた。

放課後、2年A組
巴「ねえ、桜田君。雛苺見なかった?」
J「へ?見てないけど・・・どうかしたのか?」
巴「今日一緒に帰る約束してたけど、どっか行っちゃったみたいなのよ」
J「そっか。――見つけたら教えるよ」
巴「うん。わたし、しばらく図書館にいるから」
J「わかった」
JUMは教室を出て行く巴を見送った。
J「ったく、あいつどこ行ったんだ?――しょうがないな、探してみるか」

JUMは適当に校内を歩き出した。すれ違う友人達にも雛苺を見なかったか聞いてみる。
紅「雛苺?みてないのだわ」
翠「わたし達はずっと園芸部の部活に出てたです」
蒼「だから見てないんだ。ごめんね」
J「有力な手がかりは無し・・・か」
そんな事を考えている自分が少し可笑しくなった。
銀「ちょっとジュン、ニヤニヤして歩いてると気持ち悪いわよぉ?」
J「水銀燈・・・」
銀「何か良いことでもあったぁ?」
J「そういう訳じゃないけど・・・そうだ、雛苺見なかったか?」
銀「それならさっきホーエンハイム先生の研究室に行こうとしてたみたいよ?」
J「何でそんなトコに・・・」
銀「あのこ、結構お馬鹿さぁんだから」
J「人のこと言えるのかよ」
銀「余計なお世話!――じゃあ、またねぇ」
水銀燈と別れたJUMはホーエンハイムの研究室に向かった。

雛苺は夢を見ていた。
JUMが大人の女性と楽しく遊んでいる夢だ。
自分は一生懸命JUMに語りかけるが、JUMと自分の間には見えない壁があって、自分の声はJUMに届かない。
自分がもっと大人だったら。
もっと身長があって、おっぱいももっとおっきかったら。
?「あなたは・・・もっと大人になりたいのね?」
振り向くと黒髪にエキゾチックな雰囲気を持つ美女が後ろに立っていた。
?「あなたの欲望は大人になる事。それで良いかしら?」
雛「うゆ?お姉さんは誰なの?」
?「良いじゃないそんな事」
女性は気だるそうに髪を掻き揚げる。髪の一房が豊満な胸元に落ちた。
その髪の毛の先が胸の中心よりやや上の刺青にかかり落ちる。
胸元には、六芳星とそれを囲むように丸い蛇のような刺青が描かれていた。
?「さあ、どうするの?」
雛「うゆ?」
?「わたしを受け入れる?受け入れない?」
雛「よく分からないの・・・」
?「わたしを受け入れればあなたの欲望はかなうかも知れないわ。かなわないかも知れないけど」
雛「ヒナ・・・大人になりたいの・・・大人になってJUMと一緒に遊びたいの・・・」
?「ならわたしを受け入れなさい」
雛「・・・分かったの」
雛苺は女性にゆっくりと歩み寄った。

ホ「わたしの研究室の前で何をしているのかね?2年A組桜田君」
J「ホーエンハイム先生・・・」
JUMはホーエンハイムの研究室の前に立っていた。
J「実は、雛苺を探していて・・・」
ホ「ふむ・・・今までわたしは職員室にいたからな。雛苺君はまだ見ていない」
J「そうですか」
ホ「ところで桜田君、部屋の主がいないのをいい事に部屋に入ろうとするような人間かね?キミは」
J「へ?――何でそんな事を」
ホーエンハイムが指す先を見ると、研究室のドアが微かに開いていた。
J「これ、僕じゃないですよ」
ホ「そうか。まあ良い。せっかくわたしの研究室に来たんだ、ちょっと寄っていきなさい」
J「え・・・」
ホ「なに、そんなに身構える事もない。最近面白い研究をしていてね。その話を誰かに聞いてもらいたかったのだよ。――茶でも出そう」
ホーエンハイムに押し切られるようにして研究室へと入るJUMだった。

人間の識域下の欲望を開放すると人間はどのような変化を及ぼすか。
そんな話を説明しながらホーエンハイムはゆっくりと研究室を進んだ。
ホ「わたしは完成させたのだよ。人間の願望を開放し、それにエネルギーを与える新薬を」
J「そ、そうですか」
JUMには正直何の話かさっぱりだった。JUMが理解できる部分で要約すると
人は誰しも願望があり、それを成就するにはとてつもないエネルギーが必要。
その願望を表に引き出し、エネルギーを与えたらどのような変化が起こるのか。
ということらしい。
J(よくわかんね)
ホ「ぬあっ!こ、これは・・・」
JUMの思考をホーエンハイムの叫びが断ち切った。
JUMは研究室の奥で絶句しているホーエンハイムに駆け寄る。
J「どうしたんですか・・・なっ!?」
ホーエンハイムの視線の先、研究室の床にあったもの。
それは青いキャンディーが散らばる床と、見た事もない金髪の美少女だった。

床に倒れている少女を観察してみる。
肩はゆっくりと上下しているから息はしているらしい。
背は・・・JUMと同じか少し高いくらいだろう。
ホ「外傷はないようだ眠っているだけらしい」
少女を詳細に調べていたホーエンハイムが呟く。
彼がうずくまっていた少女をゆっくりと仰向ける。
プチン・・・
と小さな音がして、少女が着ていたブラウスのボタンが弾け飛んだ。
真っ白い肌の豊満な胸の谷間が純情なJUMの視覚野を焼いた。
J「な、何してるんですか!」
ホ「わたしはただこの少女を上に向けただけだ。わたしに罪はないよ。罪があるとすれば、豊満な胸にそぐわない小さなブラウスを着ているこの少女だろう」
?「う、うう~ん・・・うるさいのー」
J「あ」
ホ「目を覚ましたか。大丈夫かね?」
?「うゆ?・・・あー!ジュンなのー!」
少女はそう言うや否や飛び起き、JUMにしがみ付いた。
突然の事で体勢を崩したJUMは図らずも少女の胸に顔が埋まる。
J(あったか柔らかい・・・)
?「どうしてジュンがここにいるのー?」
少女はJUMを解放し、彼の目線に自分の顔を合わせた。
白い肌、金色の巻き毛、エメラルドの瞳。
あどけなさを残した顔がJUMの記憶に引っかかる。
J「お前・・・雛苺、なのか?」
雛「うん!」

巴「つまりこういう事ね。ホーエンハイム先生の説明と雛苺の話をまとめると
  雛苺が先生の研究していた新薬を食べたら大きくなっちゃったと」
J「見も蓋もない言い方だけど・・・そういう事みたい」
JUMと巴の視線の先には水銀燈からかりたジャージを着た雛苺が立っていた。
ムチムチボインになった雛苺に他の女の子のジャージでは追いつかなかったのだ。
それでも雛苺は
雛「うゆ~・・・おムネが苦しいの~」
と言っては水銀燈から
銀「いつかその胸ごとジャンクにしてあげるわぁ・・・」
と睨まれている。
巴「で、ホーエンハイム先生はなんて言ってるの?」
J「とりあえず様子を見るしかないだろうって」
巴「そう・・・雛苺、かえりましょう?」
雛「うん!」
雛苺と巴は並んで教室を出て行った。
J(ダイジョブなのかな・・・)

J「ただいまー」
JUMも間も無く帰宅した。だが、帰宅したJUMをいつも迎えてくれる姉の返事はなかった。
J「そういえば、ねーちゃん今日から部活の合宿だっけ・・・」
ちょっと不便だけど、これから数日気楽に過ごせると思うとワクワクを押さえられないJUMだった。

それからしばらく。リビングの電話が無機質な音を響かせた。
J「ねーちゃーん!電話だぞ!・・・って居ないんだった」
JUMはパソコン画面から目を離し、リビングまで駆け降りた。
J「はい、桜田です」
巴「ジュン君!?――そっちに雛苺行ってない?」
J「雛苺?」
巴「ちょっと目を放した隙に出て行っちゃったみたいなの」
J「出てったって・・・もう十時だぞ!?」
巴「どうしよう・・・家の周りにも居ないし・・・他の子の家にも行ってないみたいだし」
J「落ち着けよ。僕も近所を探してみるから――」
――ピンポーン
玄関のチャイムが鳴った。
J「ちょっと待ってて。誰か来た」
――ピンポーン・ピンポーン・ピポピポピポピポ・ピンポーン
J「はーい!今行くよ!」
ドアを開けた先に立っていたのは・・・
J「雛苺・・・」
雛「こんばんはなのー!」

巴「雛苺!帰ってらっしゃい!」
雛「やーなのー!」
巴と雛苺の不毛な言い争いを聞き続けてもう1時間になる。
帰って来い→嫌だ→帰って来いの繰り返しだった。
巴「とにかく帰ってらっしゃい!桜田君に迷惑でしょ!」
雛「嫌なの!ヒナもう子供じゃないもん!お泊りだって出来るんだもん!」
巴「そういう所が子供なのよ!」
雛「――!?」
それが決定打となった。
雛「巴なんか――大っ嫌い!!!」
ガチャン!
雛苺は受話器を叩きつけるようにして電話を切った。
そのままドスドスと階段を上がり、勝手にJUMの部屋へと篭ってしまった。
プルルルルル・・・プルルルルル・・・カチャ
J「はい・・・」
巴「桜田君?」
J「どうすんだよ・・・完全にへそ曲げたぞ、ありゃ」
巴「・・・言い過ぎたわ。明日の朝、迎えに行くから、今晩は」
J「ちょ、待てよ!今ウチ、ねーちゃん居ないんだぞ」
巴「大丈夫。信じてるから」
J「ちょwwwwwおまwwwwwww」
プッ・ツー・ツー・・・
J「どうすんだよ・・・」


J「・・・・・・」
雛「・・・・・・」
J「雛い――」
雛「嫌」
JUMは困り果てていた。
雛苺はJUMのベッドに座ったまま動こうとしない。
説得しようにも「嫌」の一言で切り捨てられる。
高校生になって少しは分別が付くようになったかと思ったのに、これなら昔の雛苺と何ら変わりなかった。
仕方無にJUMはパソコンに向かい、ネットオークションの続きに興じる。

それから数時間。日付は変わり、いい加減眠気を抑えられなくなってきた。
雛苺もひざを抱えたままこっくりこっくりと舟をこぎ始める。
J「ほら、雛苺」
雛「うー・・・!?――嫌!」
J「そうじゃないって。いい加減寝ろよ。僕のベッド使っていいから」
雛「うゆ?・・・帰れって言わないの?」
J「そう言いたいのはやまやまだけど、もう遅過ぎだろ」
雛「分かったの・・・ジュンは?」
J「僕は・・・リビングで寝るさ」
雛「うゆー・・・一緒に寝て欲しいの・・・」
J「何言ってんだよ。そんなの無理に決まってるだろ?」
雛「どうして?」
J「そりゃ・・・俺たちが年頃の男女だからさ」
雛「・・・ジュンはヒナの事、子供っていわないのね?」
J「雛苺は子供っぽい所もあるけど、俺と同い年だしな。それに――」
雛「それに?」
J「俺も昔から子ども扱いされてくる事多かったから、雛苺の気持ちも分かるんだ」
雛「ジュン・・・」
J「ほら、もう寝ろよ」
雛「・・・やっぱり一緒に寝て欲しいの・・・ダメ?」
雛苺はひざを抱えてうるうるとした目でJUMを見上げる。
膝頭に潰れた胸が強烈に自己主張をする中、JUMは必死に誘惑と戦い続けた。
かと言って、こんな状態の雛苺を放って置けるほど彼は無情ではなかった。

結局妥協案としてJUMは客間から布団を運び、同じ部屋で寝ることになった。
雛苺がベッド、JUMが布団である。
JUMは布団で寝るように提案したのだが、雛苺は頑なにベッドを主張した。
曰く「ベッドでないと寝れないのー」とのことだった。
でも、JUMの記憶だと柏葉の家には一切ベッドが無かった筈だが。
雛「ジュン・・・起きてる?」
J「起きてるよ・・・」
雛「・・・」
J「どうした?」
雛「呼んでみただけ・・・」
J「そうか」
雛「・・・」
J「・・・」
雛「ジュン?」
J「んー?」
雛「・・・」
J「・・・」
雛「ジュン?」
J「・・・」
雛「寝ちゃったの?」
J「・・・」
雛「・・・・・・ごめんね、ジュン。雛、やっぱり子供なのかも」
J(・・・・・・そんな事ねーよ)

雛苺はまどろんでいた。
時計の音は聞こえるし、JUMの寝息も聞こえる。
それなのに目が開いているのか開いてないのかわからない。
ふわふわと浮いているような感覚に襲われていた。
ふと、枕元に誰かが立っている気配がした。
?「こんばんは」
雛(だれなのー?)
声を出そうとするが声が出ない。喉の奥から情けなく息が漏れるだけだった。
?「無理に喋ろうとしなくても大丈夫よ。考えてる事は伝わるから」
そういって声の主は雛苺の顔を覗き込んだ。
真っ暗な室内のはずなのに、女性の顔がはっきりと認識できる。
雛(お姉さんは・・・学校の)
?「そうよ。学校であなたの夢の中であったわね。――それより、チャンスじゃないの?」
雛(チャンス?)
?「念願の大人の体を手に入れた。しかも今、好きな人と枕を並べて寝ている」
雛(・・・・・・)
?「これがチャンスじゃなくてなんだと言うのかしら?」
女性の姿はゆっくりと消え、声もだんだん遠くなる。
それでも、女性が言った「チャンス」という言葉は雛苺の頭の中で澱のように沈んでいった。
?「さぁ・・・ゆっくりと目を開けて・・・あなたの欲望を成就させるといいわ・・・」

雛苺はゆっくりと目を覚ました。

J「うぅっ・・・寒・・・」
布団はしっかりかぶった筈なのに肌寒い。
JUMはゆっくりと覚醒していった。
目を開けると布団は剥ぎ取られ、足元で固まっていた。
J「通りでさむ――」
雛「ジュン・・・」
J「ん?雛苺?」
真っ暗な室内。布団の上に座る形になったJUMは目を凝らして雛苺のベッドを見る。
それにしても、今の声はずいぶん近かった気がする。
雛「ジュン」
J「!?」
真後ろで聞こえた声に振り返ろうとしたJUMの背中に、熱い雛苺の体が押し付けられた。
J「何やってんだよ、雛苺!」
雛「ジュン・・・ジュン・・・」
雛苺はうわごとのようにJUMの名前を呟くばかり。
痺れを切らしたJUMは体ごと雛苺に振り返った。
J「!!!!????」
JUMは慌てて正面に向き直る。
J(どういう事だ!?雛苺、何も着てなかったぞ!?)
雛「ジュン・・・ヒナ、もう大人の体になったよ・・・」
J「そんな事より、パジャマはどうしたんだよ!」
雛「脱いだ」
J「そうか・・・じゃなくて!どうして裸なんだよ!」
雛「ヒナ、もう大人だもん。だから、大好きなジュンとセックスするんだもん」

J「な!?――お前、それがどういう意味かわかって言ってんのか!」
雛「分かってる・・・ヒナは、ジュンの事が好きだよ?」
J「お前が言ってるのは、ライクの好きだろ?」
雛「どうして?・・・どうしてジュンもヒナの事を子ども扱いするの?」
雛苺はJUMの背中に強く体を押し付けた。
JUMの背中に柔らかく張りのある、二つの大きなふくらみが押し付けられる。
JUMの思考はそれだけで沸騰しそうになる。
さらに追い討ちをかけたのはその二つの柔らかな感触の中心にある硬い感触だった。
雛苺はJUMの耳元に口を近づけ優しく囁いた。
雛「ヒナ・・・ううん、わたしね、小さいからみんなにいつも子ども扱いされてるけど
  でもね、体は子供だったかもしれないけどね、心は、大人なんだよ?」
J「ひな・・・いちご」
雛「ジュンは・・・わたしの事・・・好き?」
J「・・・・・・」
雛「お願い・・・答えて」
J「俺は・・・・・雛苺のことが好きだ。――でも、今の雛苺は、雛苺じゃない気がする」
雛「・・・ヒナは何も変わってないよ?」
J「・・・・・・」
雛「ヒナ、今でもうにゅーの事も、巴の事も、みんなの事も大好き。ジュンの事だって、一番好き。誰よりも、何よりも。
  今回の事はね、きっかけだと思ったの。ヒナが勇気を出せるように神様がくれたきっかけ」
J「・・・・・・」
雛「誰よりも自分の事を子供だと思っていたのは、ヒナ自身なの。だから、ジュンに告白する勇気のない自分を小さい体のせいにしてたの」
だから、そう言って雛苺はJUMから離れる。JUMの正面に回り、彼の前に正座する。
JUMの正面に裸の雛苺が顕になるが、真剣な雛苺の様子にJUMは目を逸らす事が出来なかった。
雛「だから、もう一回言います。雛苺は、桜田ジュン君の事が大好きです。愛してます」

雛「・・・」
雛苺はそこまで言い切ると黙り込んでしまった。
暗い室内に雛苺の小さな嗚咽が混ざる。
J「泣いてるのか?」
雛苺は何も言わなかったが、彼女の泣いている気配だけは伝わってきた。
JUMは考えた。何が雛苺をここまで追い詰めてしまったのか。
J(僕のせいだ・・・)
雛苺はいつもストレートに感情を表してきていた。
JUMの事を誰よりも好きだと言い、JUMが居るといつもスキンシップをとる。
だけどJUMはいつも彼女の事を子ども扱いして、彼女のストレートな愛情表現から逃げたのだ。
J「雛苺は悪くない。――悪いのは全部僕なんだ」
雛「ジュン?」
J「僕は雛苺から逃げてた。純粋な愛情をぶつけられる事が怖くて」
雛「・・・」
J「でも、それが雛苺を追い詰める事になってたんだな」
雛「・・・」
J「だから僕はもう逃げないよ。雛苺・・・僕もキミが好きだ」
雛「――ジュン!」
雛苺は満面の笑みと共にJUMに抱きついた。


二人はそのまま一緒にシャワーを浴び、JUMのベッドに入りなおした。シャワーを浴びる時に見た雛苺の内股の微かに赤い筋がJUMに雛苺が処女だったと告げていた。
J「ぐー・・・ぐー・・・ひないちごぉ・・・」
雛「すー・・・すー・・・じゅ~ん、だいすきなのぉ・・・」
ぴんぽーん・ぴんぽーん
J&雛「ぐー、ぐー、すー、すー」
?「さくらだくーん!ひないちごー!・・・おかしいわね・・・」
J&雛「ぐーすーぐーすー」
?「あれ、開いてる・・・おじゃましまーす・・・」
トントントントン・・・ガチャ
?「まだ寝て――きゃああぁぁぁぁああぁぁ!!」
J「な、なんだ!?」
雛「どうしたのー?」
?「さ、さ、桜田君の変態!!ロリコン!ぺどやろう!」
J「げぇ!柏葉!何でここに!」
巴「玄関が開いてるから入ってみれば・・・桜田君そんな小さな子に・・・」
雛「ふぇ?あー!ヒナ、元の大きさにもどっちゃったのー!」
J「え?あああぁぁ!戻ってる!」
巴「桜田君!どういうつもり!」
J「違う!よく聞け!昨日はまだ大きかったんだ!」
巴「問・答・無・用!」
巴はいつも持っている竹刀袋から【木刀】を出した!
J「なぜに木刀!?」
巴「悪・即・斬!!!!!」
J「ぎゃあああぁぁぁぁぁあああぁぁぁ!」
晴れた空にJUMの悲鳴が吸い込まれては消えていった。

雛「これからもずーっと一緒なの!――ね?ジュン!」
おわり