「水銀燈×金糸雀」(2006/02/05 (日) 08:55:18) の最新版変更点
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<p><font size="2">『水銀燈とお昼かしらー?』<br>
<br>
ある日、学校にて<br>
金「これはマズいのかしらー…」<br>
水「あらぁ?金糸雀じゃなぁい。どうしたのぉ?」<br>
金「あっ、水銀燈!助けてほしいかしらー!」<br>
水「お…おちついてよぉ…。いったい何がどうしたのぉ?」<br>
金「あ、えーと…実は、今日のお弁当忘れた上にお財布まで忘れて八方ふさがりかしらー!」<br>
水「うふふっ。なぁんだぁ。だったら私と一緒にいらっしゃいな」<br>
金「え?いいのかしらー?」<br>
水「今日はジュンと一緒にお昼食べる約束してたんだぁ♪だから二人分のお弁当三人で分けましょ♪」<br>
金「うれしいかしらー!」<br>
<br>
]そしてジュンの教室前まで来た二人<br>
水「ねぇベジータぁ。ジュンは何処ぉ?」<br>
ベ「ん?あいつは今日は休みだぜ。なんでもインフルエンザなんだと」<br>
水「ええ~…一緒にお昼食べに行こうって言ってたのにぃ」<br>
ベ「よし、なら俺が代わりに…」<br>
水「だが断るわぁ」<br>
ベ「(´・ω・`)」<br>
水「まぁ仕方ないわねぇ~。じゃあ、二人で食べようかぁ。金糸雀ぁ」<br>
金「そうするかしらー!」<br>
<br>
自分達の教室に戻ってきた二人<br>
金「水銀燈のお弁当楽しみかしらー!」<br>
水「うふふっ。はい、どうぞぉ♪」<br>
金「わぁ!おいしそうなのかしらー!」<br>
水「ふふふっ。たんと召し上がれぇ♪」<br>
金「いただきまーす!かしらー」<br>
水「…どお?おいしい?」<br>
金「うんっ!すっごいおいしいかしら!」<br>
水「ありがとうねぇ~♪」<br>
金「でも…ジュンに作ってあげたお弁当、カナが食べちゃってごめんねかしらー…」<br>
水「あらあらぁ、そんな事気にしなくていいのよぉ。あなたは私の可愛い妹なんですものぉ。助け合ってこそ、姉妹でしょう?」<br>
金「水銀燈…。ありがと…かしら////」<br>
<br>
<br>
おしまい<br></font></p>
<hr>
<p><font size="2">『銀x金のマターリなお話』<br>
<br>
※この話は俺がいつも書いてる『銀x雛マターリ』の話とつながってたりするお<br>
あと、カナとヒナは一緒に住んでたりするお<br>
後付け多くてスマソwww<br>
<br>
ある晴れた昼下がり<br>
水銀燈はヤクルトを飲みながらワイドショーを見ていた<br>
と、そこへ…<br>
『ピンポーン』<br>
水「はぁい。どちらさまぁ?」<br>
ガチャ<br>
金「す…水銀燈~!助けて欲しいかしら~!」<br>
水「えっ?金糸雀ぁ。どうしたのよぉ?」<br>
金「雛苺が…熱を出して、寝込んで、ええとぉ……とにかく大変かしらー!」<br>
水「なんですってぇ!わかった。今行くから!」<br>
<br>
水銀燈は金糸雀に連れられて、彼女たちの家に入った<br>
金「水銀燈つれてきたかしらー」<br>
雛「あ…水銀燈なのー…」<br>
水「雛苺…大丈夫なのぉ?」<br>
雛「えっとね…なんか頭がポヤーッとしてるのー…」<br>
水「そう…熱は計ったのぉ?」<br>
金「もちろん計ったかしら。39.2℃だったかしらー!」<br>
水「九度二分かぁ…。わかったわぁ。私が看病してあげるぅ!」<br>
金「本当に!よかったかしらー!」<br>
雛「水銀燈…ありがとなの~」<br>
水「いいのよぉ。大事な妹の一大事ですものねぇ。ほっとけないわぁ」<br>
<br>
居間に来た二人<br>
水「そうと決まれば金糸雀ぁ、ちゃんとお手伝いしてねぇ~」<br>
金「当然かしらー!まずは何したらいいかしらー?」<br>
水「そうねぇ~。雛苺はご飯食べたのぉ?」<br>
金「食欲ない。って言ってたかしらー」<br>
水「うーん…お薬飲む前に何か食べた方がいいわぁ。そうねぇ…お粥でも作りましょうかぁ」<br>
金「わ、わかったかしらー!」<br>
<br>
キッチンに場を移した二人<br>
水「金糸雀ぁ、冷蔵庫のご飯使っちゃっていいのぉ?」<br>
金「全然かまわないかしらー」<br>
水「じゃあ、これでお粥作っちゃいましょう。ラップ取って…うつわ移して…お水入れて…レンジに入れて…」<br>
金「手慣れてるかしらー」<br>
水「うふふっ。そうかなぁ?」<br>
『チーン』<br>
水「できたわねぇ~。あとは、梅干し乗せて出来上がりぃ♪」<br>
金「あっと言う間かしらー!」<br>
水「じゃあ、これは金糸雀がもってお行きなさいな」<br>
金「わかったかしらー♪」<br>
<br>
お盆の上にお粥と水と薬を乗せ、金糸雀は雛苺の部屋に入った<br>
金糸雀の後に続いて水銀燈も入ってきた<br>
金「雛苺~。入るですよ」<br>
雛「うゆー。金糸雀なのー」<br>
水「雛苺ぉ。お薬飲む前にこれを食べた方がいいわぁ。おなか空いてるときにお薬飲むのは余り好ましくないわぁ」<br>
雛「うゆー。わかったなのー」<br>
金「カナが食べさせてあげるかしらー!」<br>
雛「金糸雀…ありがとなのー。水銀燈も~」<br>
水「うふふ。早く治るといいわねぇ」<br>
金「はい、あーんするかしらー」<br>
<br>
水「さて…お薬飲んだし、そろそろ眠った方がいいわぁ」<br>
雛「うん…もう、ねむいなのー…」<br>
金「後の事はやっておくから、ゆっくり休むかしらー」<br>
水「うふふっ。おやすみなさぁい」<br>
水銀燈は、そう言うと雛苺のおでこに「チュッ…」と短くキスをした<br>
雛「えへへ…。おやすみなのー」<br>
<br>
雛苺が眠った後<br>
水「さぁて…。金糸雀ぁ、濡れタオルとお水入れた洗面器持ってきて頂戴」<br>
金「わかったかしらー!」<br>
水(雛苺が眠ってる間は…このくらいしてあげないとねぇ…)<br>
金「持ってきたかしらー!」<br>
水「ありがとねぇ。あなたも少しお休みなさいな。お夕飯作ったら呼ぶわぁ」<br>
金「え、でも…水銀燈ひとりで大変かしらー」<br>
水「大丈夫よぉ。安心なさぁい」<br>
金「うん…。わかったかしらー…」<br>
<br>
そして、水銀燈は夕食を済ませた後も雛苺に付きっきりで看病した。<br>
時たま雛苺が目を覚ますと<br>
「大丈夫よぉ。すぐ良くなるからねぇ~」<br>
と、雛苺の事を安心させていた。<br>
あとはひたすら額の濡れタオルを替えたり、汗まみれの寝間着を着替えさせたりしていた。<br>
そして翌朝…<br>
雛「うゆー。朝なのー…」<br>
目覚めた雛苺が見たものは、ベッドにうつ伏せになって寝息をたてる水銀燈の姿だった。<br>
金「水銀燈、夜中ずっとあなたの看病していたかしらー。カナも少し手伝ったかしらー」<br>
雛「水銀燈…金糸雀…ありがとうなの…」<br>
金「その台詞は治ってから言うべきかしらー」<br>
<br>
<br>
おしまい<br>
<br></font></p>
<hr>
<p>金「水銀燈~。お願いがあるかしらー」<br>
水「金糸雀じゃなぁい。どうしたのぉ?」<br>
金「至急、水銀燈の助言が欲しいかしらー」<br>
水「私でよければ手伝うわぁ。ほら、おっしゃってごらんなさいな」<br>
金「あのぅ…私にお化粧してほしいかしら…」<br>
水「お化粧?」<br>
金「今度ジュンとお出かけするから、きれいになりたいかしらー!」<br>
水「うふふっ。そう言うことだったのぉ」<br>
金「何とかないかしらー?」<br>
水「いい?あなたは今はまだそんな事しなくてもいいくらいきれいなの。ありのままの貴女で十分よぉ」<br>
金「そうなのかしらー…」<br>
水「そんな残念そうな顔しないのぉ。…そうだぁ。じゃあ私の口紅つけてあげるわぁ。………………はい。どぉ?」<br>
金「見違えたかしらー…」<br>
水「自信ついたぁ?」<br>
金「ばっちりかしらー!」</p>
<hr>
夕暮れ
<p>私と貴方の影がのびる</p>
<p>長く…長く……永く……………</p>
<p>この時間と共に永く永く</p>
<p>繋いだ2人の手には小さな鈴の音</p>
<p><br>
りぃんりりぃん</p>
<p><br>
鈴の音が夕焼け空に響く</p>
<hr>
<p><font size="2">『水銀燈とお昼かしらー?』<br>
<br>
ある日、学校にて<br>
金「これはマズいのかしらー…」<br>
水「あらぁ?金糸雀じゃなぁい。どうしたのぉ?」<br>
金「あっ、水銀燈!助けてほしいかしらー!」<br>
水「お…おちついてよぉ…。いったい何がどうしたのぉ?」<br>
金「あ、えーと…実は、今日のお弁当忘れた上にお財布まで忘れて八方ふさがりかしらー!」<br>
水「うふふっ。なぁんだぁ。だったら私と一緒にいらっしゃいな」<br>
金「え?いいのかしらー?」<br>
水「今日はジュンと一緒にお昼食べる約束してたんだぁ♪だから二人分のお弁当三人で分けましょ♪」<br>
金「うれしいかしらー!」<br>
<br>
]そしてジュンの教室前まで来た二人<br>
水「ねぇベジータぁ。ジュンは何処ぉ?」<br>
ベ「ん?あいつは今日は休みだぜ。なんでもインフルエンザなんだと」<br>
水「ええ~…一緒にお昼食べに行こうって言ってたのにぃ」<br>
ベ「よし、なら俺が代わりに…」<br>
水「だが断るわぁ」<br>
ベ「(´・ω・`)」<br>
水「まぁ仕方ないわねぇ~。じゃあ、二人で食べようかぁ。金糸雀ぁ」<br>
金「そうするかしらー!」<br>
<br>
自分達の教室に戻ってきた二人<br>
金「水銀燈のお弁当楽しみかしらー!」<br>
水「うふふっ。はい、どうぞぉ♪」<br>
金「わぁ!おいしそうなのかしらー!」<br>
水「ふふふっ。たんと召し上がれぇ♪」<br>
金「いただきまーす!かしらー」<br>
水「…どお?おいしい?」<br>
金「うんっ!すっごいおいしいかしら!」<br>
水「ありがとうねぇ~♪」<br>
金「でも…ジュンに作ってあげたお弁当、カナが食べちゃってごめんねかしらー…」<br>
水「あらあらぁ、そんな事気にしなくていいのよぉ。あなたは私の可愛い妹なんですものぉ。助け合ってこそ、姉妹でしょう?」<br>
金「水銀燈…。ありがと…かしら////」<br>
<br>
<br>
おしまい<br></font></p>
<hr>
<p><font size="2">『銀x金のマターリなお話』<br>
<br>
※この話は俺がいつも書いてる『銀x雛マターリ』の話とつながってたりするお<br>
あと、カナとヒナは一緒に住んでたりするお<br>
後付け多くてスマソwww<br>
<br>
ある晴れた昼下がり<br>
水銀燈はヤクルトを飲みながらワイドショーを見ていた<br>
と、そこへ…<br>
『ピンポーン』<br>
水「はぁい。どちらさまぁ?」<br>
ガチャ<br>
金「す…水銀燈~!助けて欲しいかしら~!」<br>
水「えっ?金糸雀ぁ。どうしたのよぉ?」<br>
金「雛苺が…熱を出して、寝込んで、ええとぉ……とにかく大変かしらー!」<br>
水「なんですってぇ!わかった。今行くから!」<br>
<br>
水銀燈は金糸雀に連れられて、彼女たちの家に入った<br>
金「水銀燈つれてきたかしらー」<br>
雛「あ…水銀燈なのー…」<br>
水「雛苺…大丈夫なのぉ?」<br>
雛「えっとね…なんか頭がポヤーッとしてるのー…」<br>
水「そう…熱は計ったのぉ?」<br>
金「もちろん計ったかしら。39.2℃だったかしらー!」<br>
水「九度二分かぁ…。わかったわぁ。私が看病してあげるぅ!」<br>
金「本当に!よかったかしらー!」<br>
雛「水銀燈…ありがとなの~」<br>
水「いいのよぉ。大事な妹の一大事ですものねぇ。ほっとけないわぁ」<br>
<br>
居間に来た二人<br>
水「そうと決まれば金糸雀ぁ、ちゃんとお手伝いしてねぇ~」<br>
金「当然かしらー!まずは何したらいいかしらー?」<br>
水「そうねぇ~。雛苺はご飯食べたのぉ?」<br>
金「食欲ない。って言ってたかしらー」<br>
水「うーん…お薬飲む前に何か食べた方がいいわぁ。そうねぇ…お粥でも作りましょうかぁ」<br>
金「わ、わかったかしらー!」<br>
<br>
キッチンに場を移した二人<br>
水「金糸雀ぁ、冷蔵庫のご飯使っちゃっていいのぉ?」<br>
金「全然かまわないかしらー」<br>
水「じゃあ、これでお粥作っちゃいましょう。ラップ取って…うつわ移して…お水入れて…レンジに入れて…」<br>
金「手慣れてるかしらー」<br>
水「うふふっ。そうかなぁ?」<br>
『チーン』<br>
水「できたわねぇ~。あとは、梅干し乗せて出来上がりぃ♪」<br>
金「あっと言う間かしらー!」<br>
水「じゃあ、これは金糸雀がもってお行きなさいな」<br>
金「わかったかしらー♪」<br>
<br>
お盆の上にお粥と水と薬を乗せ、金糸雀は雛苺の部屋に入った<br>
金糸雀の後に続いて水銀燈も入ってきた<br>
金「雛苺~。入るですよ」<br>
雛「うゆー。金糸雀なのー」<br>
水「雛苺ぉ。お薬飲む前にこれを食べた方がいいわぁ。おなか空いてるときにお薬飲むのは余り好ましくないわぁ」<br>
雛「うゆー。わかったなのー」<br>
金「カナが食べさせてあげるかしらー!」<br>
雛「金糸雀…ありがとなのー。水銀燈も~」<br>
水「うふふ。早く治るといいわねぇ」<br>
金「はい、あーんするかしらー」<br>
<br>
水「さて…お薬飲んだし、そろそろ眠った方がいいわぁ」<br>
雛「うん…もう、ねむいなのー…」<br>
金「後の事はやっておくから、ゆっくり休むかしらー」<br>
水「うふふっ。おやすみなさぁい」<br>
水銀燈は、そう言うと雛苺のおでこに「チュッ…」と短くキスをした<br>
雛「えへへ…。おやすみなのー」<br>
<br>
雛苺が眠った後<br>
水「さぁて…。金糸雀ぁ、濡れタオルとお水入れた洗面器持ってきて頂戴」<br>
金「わかったかしらー!」<br>
水(雛苺が眠ってる間は…このくらいしてあげないとねぇ…)<br>
金「持ってきたかしらー!」<br>
水「ありがとねぇ。あなたも少しお休みなさいな。お夕飯作ったら呼ぶわぁ」<br>
金「え、でも…水銀燈ひとりで大変かしらー」<br>
水「大丈夫よぉ。安心なさぁい」<br>
金「うん…。わかったかしらー…」<br>
<br>
そして、水銀燈は夕食を済ませた後も雛苺に付きっきりで看病した。<br>
時たま雛苺が目を覚ますと<br>
「大丈夫よぉ。すぐ良くなるからねぇ~」<br>
と、雛苺の事を安心させていた。<br>
あとはひたすら額の濡れタオルを替えたり、汗まみれの寝間着を着替えさせたりしていた。<br>
そして翌朝…<br>
雛「うゆー。朝なのー…」<br>
目覚めた雛苺が見たものは、ベッドにうつ伏せになって寝息をたてる水銀燈の姿だった。<br>
金「水銀燈、夜中ずっとあなたの看病していたかしらー。カナも少し手伝ったかしらー」<br>
雛「水銀燈…金糸雀…ありがとうなの…」<br>
金「その台詞は治ってから言うべきかしらー」<br>
<br>
<br>
おしまい<br>
<br></font></p>
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<p>金「水銀燈~。お願いがあるかしらー」<br>
水「金糸雀じゃなぁい。どうしたのぉ?」<br>
金「至急、水銀燈の助言が欲しいかしらー」<br>
水「私でよければ手伝うわぁ。ほら、おっしゃってごらんなさいな」<br>
金「あのぅ…私にお化粧してほしいかしら…」<br>
水「お化粧?」<br>
金「今度ジュンとお出かけするから、きれいになりたいかしらー!」<br>
水「うふふっ。そう言うことだったのぉ」<br>
金「何とかないかしらー?」<br>
水「いい?あなたは今はまだそんな事しなくてもいいくらいきれいなの。ありのままの貴女で十分よぉ」<br>
金「そうなのかしらー…」<br>
水「そんな残念そうな顔しないのぉ。…そうだぁ。じゃあ私の口紅つけてあげるわぁ。………………はい。どぉ?」<br>
金「見違えたかしらー…」<br>
水「自信ついたぁ?」<br>
金「ばっちりかしらー!」</p>
<hr>
夕暮れ
<p>私と貴方の影がのびる</p>
<p>長く…長く……永く……………</p>
<p>この時間と共に永く永く</p>
<p>繋いだ2人の手には小さな鈴の音</p>
<p><br>
りぃんりりぃん</p>
<p><br>
鈴の音が夕焼け空に響く</p>
<hr>
とある春のお昼休み。暖かい日差しと気持ちのいい新緑の風が吹き抜ける屋上。そこに、二人はいた。<br>
雛「ねぇ、すいぎんとおぉ…」<br>
銀「なぁに?」<br>
雛「少し相談に乗ってほしいの…」<br>
銀「相談なら巴に乗ってもらえばいいじゃなぁい」<br>
そう言いつつも、普段の雛苺からは想像もつかないおとなしい仕草に、水銀燈は少し驚いていた。<br>
雛「うゅ…。巴には聞きづらいの…」<br>
銀「あらぁ、珍しいわねぇ。いつもなら『トゥモエェー!』なんて言いながらタックルしてるのに」<br>
雛「…」<br>
黙り込んだ雛苺を見て、水銀燈は少しばつが悪くなった。<br>
銀「まぁいいわ。で、何なの?」<br>
少しの間の後、決心したように雛苺が口を開いた。<br>
雛「最近、ジュンと巴が一緒にいるのを見ると胸が苦しいの。ヒナ、病気なのかなぁ…」<br>
銀「…」<br>
あぁ、そういうこと。<br>
水銀燈は驚きと同時に、少しずつ心が成長していく雛苺を嬉しく思った。<br>
銀「病気、ねぇ。確かに病気といえば病気かもね」<br>
雛「やっぱりヒナ、病院に行った方が良いのかなぁ…」<br>
自分を何かの病気だと思い、今にも泣き出しそうな雛苺。そんな様子を見て、水銀燈は少し笑ってしまった。<br>
雛「ひどいのぉ!ヒナ、ほんとに悩んでるのにぃ!」<br>
抗議の目線を向ける雛苺。それを水銀燈は優しく、包み込むように見つめ返す。<br>
銀「おばかさぁん」<br>
雛「ふぇ?」<br>
ポンポンと雛苺の頭をたたいた後、ブロンドの透き通るような髪の毛をなでてやる。
<p>銀「雛苺は巴のこと好き?」<br>
雛「好きぃ!」<br>
いつもの元気で返してくる雛苺。<br>
銀「じゃあ、水銀燈のことは?」<br>
雛「好きぃ!」<br>
銀「真紅は?」<br>
雛「好きぃ!」<br>
銀「翠星石や蒼星石、金雀鳥、薔薇水晶のことは?」<br>
雛「みんな好きぃ!!」<br>
銀「じゃぁ、ジュンの事は?」<br>
今まで元気に返事してた雛苺の体が少し強ばるのを、なでていた髪越しに水銀燈にも伝わってきた。<br>
雛「…うん、ジュンも好きなのぉ…」<br>
何故そんな返事になってしまうのか、雛苺自身戸惑っている様だった。<br>
銀「水銀燈達を好きと思う気持ちと、ジュンを好きと思う気持ちは同じ?」<br>
目線を雛苺と合わせ、正面から見るようにして問いかけてみる。<br>
少しの間、困ったように視線を泳がせた後、雛苺はポツリとつぶやいた。<br>
雛「少し違う気がするの…」<br>
その答えを聞いた水銀燈は、優しく雛苺に微笑みかける。<br>
銀「わかってるじゃなぁい。それが分かってれば、そのうち胸の痛みが何なのか分かるわよぉ」<br>
雛「でも、ヒナは病気…」<br>
銀「おばかさぁん。病気じゃないわよぉ」<br>
そう言うと、水銀燈はもう一度雛苺の頭をポンポンとたたく。<br>
銀「それはねぇ、『煩い』っていうのよ」<br>
雛「わずらい…?」</p>
<p>
小首をかしげる雛苺。頭の上にハテナマークが飛んでいるのが手に取るようにわかる。<br>
銀「そうよぉ。だから別に心配しなくてもいいわよぉ。誰でも一度は経験するのだから」<br>
雛「ホント!?」<br>
今までの表情とは打って変わって、いつもの雛苺の笑顔がそこにはあった。<br>
雛「すいぎんとぉ、ありがとうなのぉ!」<br>
そういうと雛苺は水銀燈に抱きついた。<br>
銀「こらぁ。水銀燈は巴じゃないのよぉ。やめなさぁい」<br>
雛「えへへ。水銀燈は優しいから大好きなのぉ!」<br>
水銀燈の胸に頬擦りをしている雛苺。その光景を「何だろう?」という視線で周りの人が見ている。<br>
銀「ほらぁ、離れなさぁい。周りの人が見てるわよ?」<br>
雛「えへへ…」<br>
一応離れたものの、隙あらば抱きつこうとしているオーラが雛苺から出ていた。<br>
そのオーラを感じ取った水銀燈は内心苦笑する。<br>
銀「まぁいいわぁ。折角だから、今日の帰りでもいつもの店行ってみるぅ?」<br>
いつもの店とは雛苺の大好きな「うにゅう」の置いてある店だ。<br>
事あるごとに、雛苺は誰かとその店に行っている。<br>
雛「うん!!行くぅ!!!」<br>
いつも以上の元気な返事が返ってきた。<br>
キーンコーンカーンコーン・・・<br>
そこで束の間のオアシスが終わりを告げた。</p>
<p>雛「すいぎんとぉ、行こう!!」<br>
銀「あっ、こらぁ!」<br>
思いっきり手を引っ張られ、水銀燈は不意打ちを食らった形になり、少しよろけた。<br>
雛「はやくぅ!」<br>
銀「はいはい、仕方の無い子ねぇ」<br>
いつもの雛苺、いや、いつも以上の雛苺の元気に半ばあきれた様に水銀燈は返事をする。<br>
銀(私もおばかさんよね…。ライバルを助けるなんて…)<br>
誰にも聞こえないよう、心の中でポツリとつぶやいてみた。<br>
銀(ほんとにおばかさぁん…)<br>
そんな水銀燈の心を知ってか知らずか、外は暖かい日差し、気持ちの良い風が吹いている。<br>
ただ、周りは授業の準備に追われ、少し慌しくなっていた。</p>
<p>おわり。</p>
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