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『あの子は乙女に依存中』

私を置いていかないで。私だけを見つめて。お願いだよ。
彼女がいないと、私は生きていけないかもしれない。
朝の登校時間、私はいつも彼女にくっついて歩いている。
水「はぁ……。眠たいわねぇ~いつものことながら」
薔薇「……うん。私も眠い」
水「あ、あそこの学校の制服かわいぃ~。私もあそこ受ければ良かったかもぉ」
薔薇「……あ、あんなのよりもウチの制服の方が、可愛いもん…」
水「そうかなぁ?」
薔薇「……そうなの!」
水「どうしたのぉ?ムキになっちゃってぇ……。言ってみただけよぉ?」
薔薇「……ごめん」

私はなんて嫉妬深い女なのだろうか。たかが、他校の女子高生の制服ごときにムキになるなんて。
これじゃあ、いつの日か嫌われちゃうかも…。そんなの、やだやだ。ずっと私は
彼女の側に居たいもん。水銀燈の近くにずっといたいよ…。
水「ねえ、私に彼氏が出来た、って言ったらどうするぅ?」
薔薇「……投げっぱなしジャーマンで、そいつをお釈迦にしてやるもん…」
水「ふふふ。じゃあ、私は一生彼氏作れないわねぇ。まあ、別に良いけどぉ」
薔薇「……うん」

そうだよ。だって私だけのモノなんだから。こんな私は、変なのかな……。

昼休みになると、いつものように彼女と一緒にお弁当を食べる。
私は彼女の前だと、甘えたくなる衝動に駆られてしまい、つい計算して行動してしまう。
水「もぉ、お口にご飯粒ついてるわよぉ?取ってあげるねぇ」
薔薇「あっ…」
私の口の近くについていたご飯粒を、取って食べる水銀燈。
水「あれぇ?飲み物はどうしたの?忘れちゃったのぉ?」
薔薇「……そうなの」
水「仕方ないなぁ。ほら、私のお茶一緒に飲みましょぉ」
薔薇「……ありがと」

ゴクゴクと、水銀燈がお茶を飲む姿を見つめる。ああ、お茶になりたい。
水銀燈の体に入って、一部になるお茶にさえ嫉妬してしまう。
薔薇「……このお茶飲んだら、間接キスだね」
小声で言ったせいか、彼女には聞こえていなかった。私は水銀燈の飲んでいた
ペットボトルに口をつけて、それを飲む。一体感で胸が溢れる。
水「よっぽど喉が渇いていたのねぇ?私はもういらないから、全部あげるわぁ」
薔薇「……やったぁ」

これも、全て私の計算。帰ったら、このペットボトルを宝箱に入れなきゃ。
私はやっぱり、変な子なのかなぁ。

彼女と一つになりたい。死んだら、同じお墓に入りたい。でも、女の子同士
だから、ずっとこのままの関係。私は男の子に生まれたかったなぁ。
薔薇「早く、朝にならないかなぁ。早く、逢いたい」
夢で逢えるように、彼女の写真をそっと、枕の中に忍ばせる。夢で逢えたら、きっと
私は男の子。だから、きっと一つになれるはず。

夢の中で、彼女に逢った。私は思わず手を握り、彼女に
ありったけの思いを伝えようとする。
薔薇「……あの、あの、私は…その、水銀燈のことが…す…す…」
水銀燈「どうしたのぉ?す?」
薔薇「…スライスチーズ…じゃなくて、好きなの!」
これが言いたかったんだ。ただの四文字だけど、原稿用紙三千枚分の
思いが、この四文字に詰まっている。
水「私も好きよぉ?薔薇水晶のこと、愛してるわぁ」
薔薇「……ほんと?」
水「ええ、もちろんよぉ」

私は抱きしめられていた。私も抱きしめる。これが、例え夢の中だとしても
私にはとてもリアルに感じるんだ。この夢が、現実になることはないけど
それでも、私は幸せなんだ。本当に……幸せ。

夢から覚めると、そこはいつもの日常風景。幸せだった夢のことも
忘れて思い出せない。今日も彼女と一緒に登校する。大好きな彼女と。
水「今日の一時間目って、数学でしょぉ?最悪だわぁ」
薔薇「……私も数学嫌い」
水「サインだの、コサインだのって本当にうざいわぁ」
薔薇「……」
水「どうしたの?薔薇水晶」
薔薇「ううん、別になんでもないよ。遅刻しちゃうから、早く行こ?」
水「?そうねぇ」

このままでも、良いじゃないか。このままでも、私は十分幸せだ。
高望みなんてしない。このままで良い。
水「ちょっとぉ、急ぎすぎじゃないのぉ?」
薔薇「…早く、門が閉まっちゃうよ」
水「だからって、走らなくても平気よぉ?」
薔薇「良いから、急ごう」

永遠に一緒なんて、きっとありえない。それならば、この瞬間を
かみ締めて行こう。私は今日も駆け抜けていく。彼女と共に…。
『綺麗な花は枯れ醜い過程が笑うのです。いつの日も』by椎名林檎


『真夜中は純潔』


シャワー上がりの水銀燈。彼女の洗い立ての髪がいい香りで私は今にも
どこかに飛んでいってしまいそう。
彼女のカシス色に染まった爪はまるで潤んだ私たち二人の粘膜みたい。

水「うふふっ。おまたせぇ。薔薇水晶」
薔「うん…。大丈夫。待ってないよ」
水「そう………とりあえずワインでも飲んで落ち着きましょ」
薔「うん…」
水「はい。お飲みなさいな」
薔「…(コクッ)」

悪いけれど、ワインだったら水銀燈と私の唇をダイレクトに、口移しで飲ませてもらいたい。
グラスなんかよりも、水銀燈の口に注いで。


さぁ、始めましょう。
『攻』と『受』という安易な位置付けを。
水銀燈に付き従う私のショゥを。
簡単な選択だわ。
私は、今夜は、唯、
『攻』 め ら れ た ひ


類い希に理由もなく彼女に平伏してしまうときがあるの。
私と水銀燈はとても近い者同士。
だけど所詮は他人であり、それ以外何もない寂しさがあるわ。

薔「ねぇ、水銀燈?」
水「なぁに?」
薔「私たち、恋人どうしだよね?」
水「そうよぉ。どうしたの?」
薔「ううん。なんでもないよ」
水「変な薔薇水晶ね」

ねぇ…水銀燈。私を小粋な言葉で辱めてみて?
香水をつけた私の首を、強引な仕草でねじ伏せてみて?
増歪をかけたら、心はまるでゆらゆら動いて定まらない布みたい。
でも選択は簡単。
『私は只、水銀燈。あなたがいい…』

青黒い蜷色に埋もれてしまったとしても、私の身に他のものが混じることはないわ…

END




「ふふふ…すてきよぉ。」

薔薇の首輪で繋がれ…
銀色の鎖をくわえ…

「…ねえ…さま…ああっ…。」
「あらぁ…一人でイっちゃうのぉ…ずるいわぁ…。」

少女は愛の雫を舌で掬い取る…

「んっ…」

それはまるで…
天使を調教してるよう…

「ほら…自分を閉じ込めないで…身を任せなさぁい…。」
「ねえ…さま…」

月明かりに照らされる髪は羽のように広がる…

「私のこと…想ってくれてるぅ…?」

何よりも一人が怖い…

「だから…」

神の下で愛し合おう…貴女と二人…。

「こんなもの外しましょう…?」

手錠なんていらない…
互いの手を重ねるだけでいい…
ずっと触れ合っていたい…
貴女が愛おしいから…

「んっ…す…ぎ…と…」
「綺麗よぉ…。」

跪いてささやく…
愛の言葉は…
血に染まった蔓のように絡まる…


この関係が…罪でもいい…ただ…

「ねぇ…好き…って言ってぇ…」

そして…その唇を重ねよう…




銀ちゃん×薔薇すぃー いわずもがな198氏にインスパイヤされております

もう日課となってるお昼休みの過ごし方。
大好きな薔薇水晶と屋上でお弁当。
自分の弁当をひろげてお互いにあーん。
二人とも手作りで自分の作ったものを相手に食べさせたいと
薔薇水晶のを私が、私のを薔薇水晶がほとんど食べちゃう。

薔薇水晶が食べるものだからと一生懸命作るのに早寝早起きまで身に付いちゃって。
あなたは知らないとこでまで私のためになってるのねぇ。
私もあなたのためにあなたの大好きで体にいいもの作るわね。
・・・焼売って体にいいのかしら。

食後は紅茶とヤクルトで喉を潤し、休み時間が終わるまで相手にそっと甘える。
最近は天気のいい時には薔薇水晶が空をみあげて私は薔薇水晶の膝枕でその顔を眺めている。

あなたがぽけーっと雲みてる顔、とっても可愛いよ。
でも寂しいからたまにはこっちも見てね・・・。あんまりほっとくと
イライラして奪っちゃうんだから。

キーンコーンカーンコーン

「予鈴よ、戻りましょ」
「うん・・・」
軽いキスをして教室に戻る。放課後を楽しみにして。

―教室から様子を見ていた二人―
「見せつけてくれるですぅ」
「そうだね。でも羨ましいのならもっとすごいことしてあげるよ、翠星石?」
「なっ何いってやがるですかっ!」
いい燃料ではないですがお楽しみ頂ければ本望です。




水「こくっ・・こくっ・・ぱぁ、やっぱりヤクルトは美味しいわぁ♪」
水銀燈が美味そうにヤクルトを飲んでいる。
薔「ねぇ・・銀ちゃん、私にもヤクルトちょうだい・・」
水「えっ?いいわよぉ。はぁいどぉぞ」
差し出す水銀燈。
薔「ありがとう・・」
受け取る薔薇水晶。
そして、一気に口の中に流し込む。
水「わっ、わっ・・ちょ、ちょとぉ全部飲まないでよぉ」
薔「・・・ふぁえす」
水「へっ、何かしらぁ?」
聞き返す水銀燈。そりゃ当然だ、聞き取れない。
水「んっ!・・くっ・・コクッ・・コクッ・・」
口移しで無理やり流し込む薔薇水晶。
水「・・っぱぁ!けほっ、ケホッ・・な、何するのよぉ・・」
口元から垂れているヤクルトがいやらしい。
薔「飲みすぎたから、返した・・じゃ、又ね・・」
去っていく薔薇水晶。
水「な、何だったのかしらぁ?」


薔薇「乳酸菌…とってるぅ?」
銀「あらぁ私の真似ぇ?」
薔薇「(////)…ほしゅ」



銀「じゃあねぇ薔薇水晶 また明日」
薔「アリーヴェ・デルチ(さよならだ)」
銀「あっうんさよならぁ」
薔「(・・・きまった)」



薔薇「一枚……二枚……三枚……四枚……」
水銀「……薔薇水晶……何やってんのよ?」
薔薇「あ……起きた」
水銀「そりゃこんな明け方に、傍であんな恨めしい声で数を数えられたら誰だって起きるわよ……」
薔薇「それは盲点だったわ」
水銀「で、あなたが今漁っているのは、私のクローゼットに見えるんだけど……。もう一度、何をしているのか訊いていいかしら?」
薔薇「銀ちゃんお色気下着ちぇっく☆」
水銀「語尾に星なんか付けても無理だから。……ったく、人の家に泊まりに来て下着ドロまがいの事しないの」
薔薇「しゅーん」
水銀「はいはい、そんな可愛らしく拗ねてないで、さっさと学校行く支度するわよ」
薔薇「あーれー」


紅「ジャンクのくせに生意気だわ」
蒼「気安く話しかけないでほしいな」
翠「ジャンクは死んじまえですぅ」
苺「水銀燈はジャンクなのー」
金「一番いらない子かしら~」
銀「・・・・・・」

銀「・・・」
薔「水銀燈一緒に帰ろ♪」
銀「あっうん・・・」
薔「水銀燈?」
銀「・・・・」
薔「・・・・ヘイバッチコイ」
銀「え?」
薔「辛い事あったなら私の胸で泣いて」
銀「・・うっ・・うえぇぇぇん」


『授業中は静かにしましょう』

いつものように、学校に行くと、授業が始まる。真面目に聞く奴。
おしゃべりをする奴。MDを聴いてる奴。眠る奴。様々な生徒がいる。
それでも教師達は、平等に授業をするのだ。
薔薇「……消しゴムがない…」
水「しょうがないわねぇ~。二つあるから、貸してあげる」
薔薇「…かたじけない」
水「良いのよ、どうせ授業なんて聞かないんだし」
薔薇「……そうなの…」
水銀燈の消しゴムは、普通の消しゴムではなく、『ねりけし』だった。
ご存知の方は、伸ばしたりして、遊んだ人も多いだろう。
しかし、『ねりけし』は消しにくくて消しゴムとしては、機能しない。

薔薇「…ねぇ、これ使いにくい」
水「……くぅ…くぅ……zzzzzzz」
薔薇「……翠星石に借りよう…」
薔薇水晶は、立ち上がって翠星石の方へと歩いていく。
翠「な、何してるですか?今は授業中ですよ?」
薔薇「……消しゴム忘れた」
翠「しょうがないですね、貸しますから、席に戻るです」
薔薇「…翠星石…この消しゴム、なんか書いてるよ?」
翠「わぁ~!勝手に見るなです!」

彼女の消しゴムには、『ジュン』と書かれていた。よくある話だ。
消しゴムに好きな人の名前を書いて、使い切ると恋人になれる。

翠「か、返すです!間違えて渡しちゃったんです!」
薔薇「……ジュンのことが好きなの?」
翠「わぁ~!!!言っちゃダメです!」
薔薇「……顔が紅いよ?照れ屋さんだね」

翠星石の大声で、眠っていた水銀燈が目を覚ました。もちろん
授業を聞くつもりはない。
水「ふぁぁ~あ。今何時間目なのよぉ?」
金「二時間目かしら?ちゃんと勉強しないと、赤点かしら」
水「キーンコーンカーンコーン♪あっ、終わったみたい」
金「無理やりにも程があるかしらぁ…」

水銀燈は、勝手に授業を終わらせて、お弁当を食べ始めた。
薔薇水晶は、消しゴムを翠星石に返して、席に戻った。
水「ねぇ、消しゴムはもう良いの?」
薔薇「…うん。よく考えたら、消すことがなかった」
水「…消しゴムは、計画的に使わないとねぇ~」
薔薇「……プリンが食べたい」

授業が終わるまで、あと二十分…。

授業も終盤に近づいた頃、携帯電話のマナー音が鳴った。
校則では、携帯電話の持ち込みは禁止である。
雛「…(ヤバイの…。先生に見つかったら、没収なのぉ)」
薔薇「…ヴヴヴヴヴヴヴヴ」
水「誰よ!?携帯電話を鳴らしてる不届き者はぁ!」
薔薇「…すいません、私が鳴らせました」
水「なんですってぇ!ちょっと職員室に来なさい!」

そのまま、水銀燈と薔薇水晶は家に帰っていった。
単純に、サボりたかっただけみたいだ。
おかげで、雛苺は携帯を所持していることがバレなかったけど。

こうして、授業はいつものように終わっていく。
真「最高にいい本だわ…」
蒼「授業を聞かずに、読書してたんだ…」
ジュン「なあ、因数分解ってどこをどう、分解するんだ?」

薔薇学園の教師に、苦労は絶えないのだった。
梅「……転職したいなぁ…」
…完。


『このままどっかに行こう』

薔薇学園は、みんなの家からとても近い。駅で言うと、一駅分。
だから、電車に乗る必要も、自転車に乗る必要もあまりない。
でも、たまに遅刻しそうになると、電車を使うのだ。
水「やばいわぁ~。間に合うのかなぁ?」
薔薇「…普通に間に合うと思うよ?電車だし」
水「昨日、徹夜でトランプタワー完成させようとしたのが、間違いだったわぁ」
薔薇「……私も昨日、ずっと一人で黒ひげ危機一髪やってた」
水「あぁ~頭がガンガンするわぁ~。いっそのこと休もうかなぁ」
薔薇「……ねぇ、せっかく電車に乗ってるし、このままどこか行こうか?」
水「……どこかって、どこによぉ?」
薔薇「……とりあえず、景色が良いところまで」

とてもアバウトだけど、面白そうなので、二人はそのまま電車に揺られた。
学校を通り過ぎ、景色は見たことのない世界へと続いていく。
薔薇「……これが、銀河鉄道だったらなぁ」
水「もしそれなら、吐き気がするほど、ロマンチックよねぇ…」
薔薇「…お星様の海に飛び込んで、泳ぎたいね」
水「あっ、そろそろ海が見えてくるはずよぉ」
薔薇「……本当だ…。初めてきたよ」
水「私もよぉ。とりあえず、降りましょうかぁ」

二人は、海の見える駅に降りた。確かに、景色は最高だ。

海はとても静かだった。初めて来た場所は、穏やかな春の匂いがした。
まだ、ほんのりと肌寒いから、熱いコーヒーを買って二人は砂浜に座った。
水「…とても良い感じねぇ。海はやっぱり好きだわぁ」
薔薇「…みんなは今頃、学校にいるんだよね?」
水「そりゃ、そうでしょぉ。でもサボったかいがあったわねぇ」
薔薇「……見てみて、とても綺麗な貝殻があるよ?」
水「うふふ。それを、耳につけてごらんなさぁい」
薔薇「……耳につけると、どうなるの?」
水「つけてみたら、わかるわよぉ」

拾った貝殻を、半信半疑で耳につけてみる。すると、とても心地の良い
音が鳴った。このまま、どこかに飛んで行けるような気持ちになった。
水「どぉ?とても、心地の良い音が聞こえたでしょぉ?」
薔薇「……宇宙と今、つながったよ」
水「宇宙と!?ねぇ、宇宙人はなんて言ってるのぉ?」
薔薇「……ここは、良い場所ですなぁ…って、言ってる」
水「うふふ、それはあんたの意見じゃないのぉ?」
薔薇「うん。ここは、本当にいい場所だね」
水「そうねぇ。ずっと、こうしていたくなっちゃうわねぇ」

波の音が、ザァザァと途切れることなく、流れる。溶けてしまいそう。
二人は、いつの間にか眠ってしまった。

目が覚めると、夕日が沈みかけていた。どれぐらい眠っていたんだろう。
隣にいた薔薇水晶がいない。辺りを見回すと、鳥とたわむれていた。
薔薇「……起きたの?もう、夜になっちゃうよ」
水「いつから眠っていたのかしらぁ…。頭に砂がついてるわぁ」
薔薇「ねぇ、それより見てよ。あの海、とても紅いよ?」

海は、夕日のせいで、真っ赤に映えていた。この世のものではないぐらい
綺麗で、思わず見とれてしまう。
水「綺麗だわぁ……」
薔薇「…私たち、本当は銀河鉄道に乗ってたのかな」
水「そうかもしれないわねぇ…。とてもロマンチックだわぁ」
ぐぅぅぅ、とお腹が鳴る。よく考えたら、昼ごはんを食べていない。

水「帰りましょうかぁ?お腹も空いたし」
薔薇「……うん。ねぇ、また来ようね」
水「もちろんよぉ…。ここは本当に良い場所だわぁ」

こうして、二人のアバウトで、突発的な旅は幕を閉じた。
でも、もう一度ここに来ることはなかった。何故なら、この駅は
実際には存在しない、マボロシの駅だったから…。
…完。


銀「・・・うわぁ~、こんなのを男子って読んでるのねぇ・・・いやぁん・・・えっちぃわぁ・・・♪」

薔薇「ふぅん・・・・銀ちゃん・・・・・エッチな本・・・読んでるんだ・・・」

ビクゥ!!!

銀「!!??ば、薔薇水晶!!??あ、いやこれには深い訳があって!!好きで読んでるんじゃなくて!!」

薔薇「このエッチ漫画・・・・あんまり・・・・構図・・・良くないね・・・」

銀「はあ!!??何でそんな事・・・ってか何でこれ見てアンタ平気なの!!??」

薔薇「え?・・・ああ♪・・・・同人誌で・・・わたし・・・慣れてるから♪」

銀「どうしてかしらぁ・・・・・何だか・・・すごい敗北感だわぁ。」


水銀燈と話すのは、今、一番楽しいことかもしれない。そう思う。
時には甘えるような顔で、時には屈託なく笑って、
とにかくころころ表情を変える水銀燈は見ていて飽きなかった。
「でねぇ、薔薇水晶ったらねぇ…ちょっと、ジュン、聞いてるのぉ?」
「あ、ああ。薔薇水晶がどうしたって?」
「ふふ…薔薇水晶がねぇ…」
放課後。カーテンが和らげてくれる紅い光が水銀燈の銀色の髪をキラキラとさせて、
まるで水銀燈自身が光っているかのようにも見えた。
それが綺麗で、ついつい見とれしまいそうになって、話を聞き逃しそうになる。
「ちょっとぉ…ほんとに聞いてるのぉ…?」
はっと気付くと、目の前には上目遣いで自分の目を覗き込む水銀燈の顔があった。
「あっ、うん、いや、聞いてるよ。」
頬杖をついて、上目遣いに覗き込む水銀燈。それは殺人的だった。
一瞬で頬が上気したのがわかったから、誤魔化そうとして夕日に顔を当てるように窓の外に視線を移した。
「ば、薔薇水晶と買い物に行ったときの事だろ。ちゃ、ちゃんと聞いてたぞ。」
「ほんとにぃ…?まぁ、いいわ。」

「いつまで寝てるのぉ?」
聞き覚えのある声にゆっくりと目を開ける。
「あ…銀ちゃん…おはよう…」
目の前に水銀燈の顔があった。目を細くして自分をじっと見つめている。
はっと気付くと、ベッドの上で水銀燈が自分の体を挟み込むように四つんばいになって自分の顔を覗き込んでいる。
「うふふ…薔薇しぃの寝顔に魅入っちゃって起こすのがちょっと遅くなったわぁ…」
「え…」
顔を横に向けると、いつもそこにある時計は、既に学校に行くにはもう絶望的な時間を指し示していた。
「学校…遅刻する…」
表情すくなにそうつぶやく薔薇水晶だったが、水銀燈には薔薇水晶の狼狽っぷりが良くわかって、それがまた楽しくてしょうがない様子だった。
「どいて…銀ちゃん…」
「だぁめ。」
水銀燈の言葉に一瞬薔薇水晶が眉をひそめた。
「朝食も…食べないと…」
「そぉ…じゃあ、いただきまぁす。」
「っ!」
水銀燈は突然薔薇水晶の頬を両手で押さえると、唇を重ねてきた。
「~~~~っ!」
最初こそ抵抗していたが、その目は次第にとろんとしていく。
どれくらい長い間唇を重ねていたのだろうか。
それから自然と二人の唇は離れていき、それを名残惜しむように、透明な糸が二人の唇をつないだ。
「はぁ…はぁーっ…」
解放された薔薇水晶の顔はすっかり上気して、その息遣いは荒く、苦しそうだった。
水銀燈も同じで、息遣いも荒く、しかしじっと薔薇水晶を見つめている。
「ねぇ…今日は休んじゃわなぁい?」
水銀燈の甘い声に、薔薇水晶は頷くしかなかった。

「…続き……♪」
顔を赤らめたまま薔薇水晶は目を閉じて、顔を持ち上げて水銀燈に何かをうながす。
「おねだり?」
「うん…おねだり…♪」
「うふふ…」
水銀燈がまた唇を重ねてくる。今度は薔薇水晶も水銀燈を抱きしめて、お互いに貪り合うようなキスをする。
唇を重ねたままで、水銀燈は器用にも薔薇水晶のパジャマのボタンを一つ一つはずしていく。
それがわかっていながら、薔薇水晶は抵抗も出来ず、なすがままに一つ、また一つ、パジャマのボタンははずされていく。
(銀ちゃんのも…)
薔薇水晶も水銀燈のボタンを外そうと手を回すが、水銀燈は身をよじってその手から逃れる。
ついに薔薇水晶のパジャマのボタンは全て外され、その間から白い肌が見え隠れした。
水銀燈が薔薇水晶の唇をより激しく求めるようになる。
(だ、だめ…それ以上…は…)
段々何も考えられなくなっていく。頭が真っ白になっていく感覚。すっかり力が抜けて水銀燈を捕まえていた手も離してしまった。
「うふふ…よかったわぁ…」
「はぁーっ…はぁーっ…」
唇が離れる。薔薇水晶は肩で大きく息をして、その目には涙さえ浮かべて水銀燈を見ていた。
「……いじわる…」

はだけたパジャマ。そこに横たわっている薔薇水晶の白い肌が露になる。パジャマの隙間からは薄紫色の下着が見え隠れしていた。
「うふふ…そそるわぁ…もっといじめちゃう?」
伏目がちに、それでも薔薇水晶はこくんとうなずいた。
「ん~、どうしよっかなぁ…」
「(ふるふるふるふる)」
必死で首を振って何かを訴えかけてくる薔薇水晶。
「薔薇しぃは甘えんぼさんねぇ…でも、だぁめ。」
水銀燈はがっちりと抑え込んでいた薔薇水晶を解放すると、何を思ったか、薔薇水晶のベッドの横においてあったあの時計の針を2時間ほど巻き戻した。
「時計の針が2時間ほど進んでいたようよぉ。まだ学校には間に合うわぁ…」
「~~~~っ!!」
声にならない、声をあげて、薔薇水晶は怒りの形相で水銀燈に枕を投げつけた。
「そんなに怒らないの、可愛い顔が台無しよぉ?」
枕をさっと避けて、素早く薔薇水晶の額に口付ける。
「あ……」
それだけで、薔薇水晶の顔からは怒りが消えた。
「さ、準備していらっしゃい。もうすぐご飯よぉ。」
優しく笑う水銀燈に、薔薇水晶は小さく頷いた。


カツカツカツ……
薔「えっと…ソルベー法の流れは…」
部屋には鉛筆の音と薔薇水晶の独り言だけが聞こえる。
水「薔薇水晶、入るわよ。」
薔「いいよ…えっと…石灰石を分解させて…。」
水「勉強してるの…?」
水銀燈は手に飲み物を持っている。
薔「…ホットレモン?」
水「そう、飲むでしょ?」

薔「…暖まる…。」
水「偉いわね、明日休みなのに…。」
薔「休みだから心置きなく勉強できる…テストも近いし。」
水「そうね…。」
当然自分にも関係あるのだが…
水「(私も勉強しないといけないわねぇ…)」
薔「次は負けない…。」
薔薇水晶は静かな闘志を燃やす…何故かいつも水銀燈に負けてしまう。
薔「うん…続きするから。」
水「そお?ごめんね、邪魔しちゃって…。」
薔「ううん…美味しかった…ありがとう、水銀燈。」
水「どういたしまして…頑張ってね…。」
水銀燈は静かにドアを閉める。
薔「…勝ったら…銀ねえさまと///」