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銀×JUM

六月ぐらい?
霧雨降る通学路を一人帰るジュンと薔薇乙女数人。
J「まったく、毎日毎日雨が続くと気が滅入ってくるよな~」
紅「まったくなのだわ。早くお家に帰って暖かい紅茶を飲みたいわ」
J「――あれ?」
紅「どうしたの?」
J「あそこに居るの、水銀燈じゃないか?」
蒼「本当だ。傘も差さないで何してるんだろう?」
翠「何かこそこそした動きです。きっとまた何か企んでるんです!」
J「あ!ちょ、待てよ翠星石!」
翠「おい!水銀燈、待ちやがれです!」
銀「!!!!―――な、なにかしらぁ?このわたしに用?」
翠「水銀燈、今度は何を企んでるですか?」
蒼「ま、待ってよ、翠星石!いきなり決め付けるのは悪いよ!」
銀「別にぃ・・・わたしが何をしてたってあなた達には関係ないでしょぉ?」
翠「大体――」
紅「落ち着きなさい、翠星石」
翠「~~~~~~!!!」
J「ごめんな、水銀燈。こいつ最近イライラしてるみたいでさ」
銀「別に、気にして無いからいいわ・・・じゃ、わたしは帰るわね」

そう言って立ち去る水銀燈。
背中の羽には霧雨が纏わり付き、水滴となって滴っていた。

紅「それにしても・・・水銀燈はあんな所で何をしてたのかしら?」
翠「どうせまたくっだらない事でも考えてたに決まってるです」
蒼「水銀燈の事をそこまで邪険に嫌うこと無いじゃないか」
べ「翠星石は水銀燈と同じツンデレ属性だからな。同属嫌悪と言うやつだろう」
J「・・・・・・」
紅「ジュン?どうしたの?」
J「え?――何か言ったか?」
翠「さっきからずーっとぼーっとしてるです」
蒼「何か気になる事でもあるのかい?」
翠「こんな可愛い美少女達に囲まれてるのに、考え事とは無礼千万です!」
J「いや、別に考え事って言うわけじゃ」
紅「でも、気になることはあるみたいね」
そういってため息をつく真紅。
JUMの脳裏に一人の少女の後姿が浮かんだ。
紅「わたし達はここでいいわ。また明日、学校であいましょう」
蒼「そうだね。ボク達も用事を思い出したよ」
翠「用事?なにかあったで――もがふっ!」
蒼「じゃ、じゃあね真紅、ジュン君。また明日!ほら翠星石、早く帰るよ!」
紅「大変!くんくん探偵の再放送が始まる時間だわ!
  わたしも早く帰るのだわ!じゃあねジュン、また明日」
J「あ!お、お前ら!――ったく、何なんだよ」
一人取り残されたJUM。
彼の足は自然と来た道を戻っていた。

J「やっぱり戻って来てたんだな」
銀「ジュン!?どうして・・・」
J「水銀燈が思い詰めたような表情(かお)をしてたから――」
銀「ふふっ・・・ジュンには隠し事が出来ないわねぇ」
J「それよりも――ほら、あんまり雨に濡れると体に悪いぞ」
JUMは水銀燈の腕を引き、自分の傘に引き入れた。
J「こんなに濡れるまで・・・何があったんだ?」
銀「ジュンになら話してもいいかな――こっちに来てくれる?」
水銀燈はJUMの手を引いて路地裏へと入っていった。
J「おい、水銀燈、こんな所に何があるんだ?」
銀「うふふっ・・・いいから黙って付いて来なさぁい」
ずんずん奥へと進む水銀燈。
人気の無い薄暗い路地裏で水銀燈は立ち止まった。
銀「ここ、ほとんど誰も通らないし、人目にも付かないのよ?」
J「・・・(ゴクリ)」
妖艶に微笑む水銀燈。
思わずジュンの喉が鳴った。
銀「さぁ・・・もっとこっちに来て頂戴。ジュンだけに見せてあげる」
JUMは水銀燈に手を引かれ、さらに奥まった細い路地へと足を踏み入れた。

J「こんな所まで引っ張ってきて・・・何があるんだ?」
JUMも一応思春期の少年。図らずとも「何か」を期待してしまう。
銀「あれよ・・・」
水銀燈が指差した先には一本の傘が広げて置かれていた。
J「傘?――あれって確か、水銀燈の傘じゃないのか?」
銀「お馬鹿さぁん。ちゃんとよく見て頂戴。その下よ」
J「下?――ダンボールしか・・・」
そう言った時、JUMの耳にかすかに鳴き声が聞こえた。
J「――猫?」
銀「そうよぉ」
水銀燈は鞄の中からコンビニの袋を取り出し、置いてある傘の近くまで歩く。
JUMは彼女を濡らすまいと慌てて彼女の後を追った。
水銀燈は袋から出した紙皿をダンボールの中に入れ、同じく袋から出した牛乳を注ぐ。
ダンボールの中にいた黒い子猫は無心で牛乳を舐めていた。
銀「うち・・・めぐが猫アレルギーで、猫飼えないの」
J「この猫・・・いつからここに居たんだ?」
銀「見つけたのは一昨日の帰り道・・・その時はこの子もガリガリで
  もうすぐ死んじゃうんじゃないかって位弱ってたわ」
J「・・・・・・」
銀「この子も・・・みんなに見捨てられたジャンクになる所だったわ」

JUMも水銀燈も黙って子猫を見つめていた。
霧雨に包まれた路地裏で、子猫のミルクを舐める音だけが聞こえていた。

J「飼ってくれる人を探そう」
銀「え?」
J「こんなに綺麗な猫なんだ。一人くらい引き取り手が見つかってもいいだろ?」
銀「ジュン・・・」
J「しばらくはうちで預かるよ。うちも猫を飼うのは辛いけど
  2、3日なら何とかなるだろ?」
銀「ありがとう、ジュン」
綻ぶような水銀燈の笑顔にジュンは思わず視線を逸らした。
銀「本当に・・・ありがとう」
J「そ、そうと決まったら早速こいつを家に連れて行かなきゃ」
銀「そうね・・・手伝うわ」
JUMは両手に子猫の入ったダンボールを持ち、水銀燈は二人の鞄と傘を差す。
二人は寄り添うようにしてJUMの家へと向かった。

J「っと、着いた」
銀「ジュンの家に来るのも久しぶりね」
J「そうだったか?――悪い、僕のポケットから鍵出してくれないか?」
銀「人使いが荒いんだからぁ――どれどれ?」
J「ちょwwwwwそこちがwwwwwwヤバスwwww」
銀「ぁん、もぅ・・・動かないでよ。鍵が取れないでしょぅ」
J「だからそれは鍵じゃくぁwせdrftgyふじこlp;」
銀「?――鍵にしては柔らかいわね?」
べ「ここからが(ry」

J「クスン・・・クスン」
銀「もぅ、泣く事無いじゃなぁい・・・」
J「もうお婿にいけない・・・」
銀「大げさよね――ジュンがお婿にいけないんだったらわたしが貰ってあげるわよぅ」
J「え!?」
銀「な、なんでもないわ!そ、それより早くあげて頂戴。ずっと玄関に立たせておくつもり?」
J「あ、そ、そうだよな。あがってくれよ」
銀「ありが――くちゅん!」
J「どうした?大丈夫か?」
銀「だ、大丈夫。ちょっと雨に濡れただけだから」
J(そういえばこいつ、ずっと傘も差さずに・・・)
銀「タオル貸してくれればいいから・・・」
J「風呂用意するから、入っていけよ。震えてるじゃないか」
銀「だいじょうぶだってばぁ」
J「ダメだ。お前に風邪でも引かれたら僕の夢見が悪い」
銀「しょうがないわねぇ・・・そこまで言うなら入ってあげるわ」
猫は二人の会話を尻目にダンボールの中で丸くなっていた。

JUMは早速後悔していた。
リビングでせわしなくお茶の用意をしているものの、意識はずっとバスルームに向いたままだ。
JUMは水銀燈にバスルームと乾燥機の使い方を教えてそそくさとリビングに戻ってきていた。
静かなリビングに聞こえてくるのは時計の針の音と再沸騰している電気ポットの音
そして・・・バスルームから微かに聞こえるシャワーの音。
J(水銀燈は体を洗うときどこから洗うんだろう)
J(体操服から見た胸のふくらみはかなりあったけど・・・実際は・・・)
J(水銀燈って髪の毛銀色だけど・・・)
J「だめだだめだだめだ!」
湧き上がってくる妄想を振り払いJUMはリビングをぐるぐる回り始めた。
J「水銀燈はあの時びしゃびしゃに濡れてたし
  あのままほっといたら確実に風邪を引いてた
  僕の判断は間違って無いんだ!」
やや前かがみになりながら叫ぶJUM。その姿に全く説得力は無い。
銀「ねぇー!ジュンー!何かあったのぉー?」
J「ひぇっ!な、何でもない!大人しく入ってろよ」
銀「まったく、変なジュンねぇ・・・」
JUMは呼吸を整え、ソファーに座りなおした。
足元のダンボールの中では猫が寝息を立てている。
J「そうだよ。変に意識するから悪いんだ。猫を見て気分を落ち着けよう」
しばらく優しく猫を撫でるJUM。
JUMの心も落ち着きを取り戻し、シャワーの音もいつの間にか消えていた。
銀「ねぇー、じゅんー!」
J「なんだー?」
銀「一緒にはいりましょうかぁー?」
J「ぶっ!!!!????」

J「・・・・・・」
JUMは考え込んでいた。本気なのか?
確かに自分は水銀燈が好きだけど、本気にしてもいいのか?
今までの二人の関係は?
ねーちゃんはいつ帰って来るんだ?
今日の夕飯は何だ?
水銀燈のはだかが見れるのか?
何で猫なんかしきりに撫でているんだ?
まとまらない思考が混乱を呼び、混乱が正常な判断を奪い始める。
銀「ちょ、ちょっとジュン?黙らないでよ!」
J「えっ!?あ、す、すまん・・・」
銀「べ、別に謝られても困るわぁ・・・」
J「じょ、冗談・・・だよな?」
銀「あ、当たり前でしょぅ!本気にしたのぉ!?おばかさぁん」
J「な・・・水銀燈!」
銀「うふふふっ――それよりジュン、着替えを貸して欲しいんだけど・・・」
J「き、着替え?」
銀「まだ乾いてないみたいだし・・・乾くまでお風呂に入ってたら茹っちゃうわぁ」
J「ちょ・・・ちょっと待ってろ」
JUMはあわてて着替えを取りに行く。
J(僕の服でいいのか?ねーちゃんの勝手に借りるか?)

JUMは着替えを持ってバスルームの前に立つ。
ドアをノックする。
銀「持ってきてくれた?」
J「ああ。更衣室のドア開けても大丈夫か?」
銀「ええ、大丈夫よぉ」
更衣室のドアを開けるJUM
更衣室には水銀燈の下着を手にしたベジータが立っていた。
べ「き、貴様何故ここに!」
J王「制裁!」
べ「たゎば!」
↑間違い

更衣室のドアを開けるJUM。
乾燥機の中で水銀燈の制服と下着が踊っているのが見えた。
J(黒か・・・じゃない!!ダメだダメだ!)
JUMは無理矢理視線を引き剥がし籠の中に着替えを放り込んだ。
J「着替え、ここに置いとくからな。それとバスタオルも」
銀「ありがとぅ」
水銀燈がバスタブから上がる音がした。
J「ば、馬鹿!まだ立つな!今すぐ出るから!シルエット見えるから!」
JUMは慌てて更衣室から出て行った。
すりガラスの向こうに映った水銀燈のシルエットを焼き付けて――
J(結構いいプロポーションしてたな・・・)

JUMは紅茶を入れて水銀燈が上がるのを待っていた。
――ガチャ
リビングのドアが開く。
そこにはジュンのYシャツを一枚だけ羽織った水銀燈が肩からバスタオルをかけた姿で立っていた。
銀「あがったわよぅ、ジュン」
J「ちょっ!どうしてズボン穿いて無いんだよ!」
銀「だってぇ・・・シャツはいいけど、ズボンぶかぶか過ぎたんだもん」
J「だからってお前――」
銀「見えてるわけじゃないしいいじゃない。この位なら許容範囲よぉ」
J「いや、でも・・・」
銀「制服のミニスカートだったらこの位の長さよ?意識しすぎなんじゃないのぉ?」
J「そうか・・・そうなのか?」
銀「そうなのよぉ。それよりもジュン、さっきからいい匂いがしてるんだけどぉ?」
J「あ、そうだった。紅茶淹れたんだよ。の、飲むよな?」
銀「もちろんいただくわぁ」

二人でならんでソファーに座り、紅茶を啜る。
二人の間にはダンボールからそっと抱き上げられた黒猫が眠っていた。
銀「ずっと寝てたの――この子?」
J「ああ。よっぽどストレスだったんじゃないかな、あの環境が」
銀「そう・・・」
カップを持っていない右手で優しく猫を撫でる水銀燈。
JUMの視線は猫から自然とあらわになっている水銀燈の太腿に吸い寄せられる。
J(ダメだってば!全く!)
慌てて視線を上げると、ニヤニヤとした笑みを浮かべた水銀燈と目が合った。
しかもかなりの至近距離で。

銀「ねぇ・・・ジュン。どこを見てたのかしらぁ?」
水銀燈の甘い吐息がジュンの脊椎をゾクゾクと刺激した。

J「ど、どこって・・・猫だけど・・・」
銀「う・そ♪――わたしの太腿、見てたでしょ?」
J「・・・・・・」
銀「ふふっ――ジュンのえっちぃ」
J「な!!??」
銀「気になるのは太腿だけかしら?それとも――この下かしらぁ?」
水銀燈はシャツの裾をつまんでピラピラさせる。
太腿の付け根が危うく何度も見えそうになる。
J「ば、馬鹿お前!そんな事したら下着が見えるだろ!」
銀「大丈夫よ――見える下着なんて着けてないもの」
J「――――――うそ?」
銀「さあ、どうかしらぁ?――確かめてみる?」

JUMの心臓が早鐘のように脈打ち、顔はカイロを当てられたように熱くなっている。
水銀燈の顔が真っ赤なのは風呂上りのせいだけではあるまい。
黒猫は相変わらず寝息を立てている。きっと将来は大物の予感。
薔薇水晶はさりげなく窓の外から一部始終を見ていた。
ベジータは笹塚と梅岡に絞られていた。理由は知らない。

二人の距離がゆっくりと近付く。
猫の上に乗せていた水銀燈の手はJUMの左手に重ねられていた。
水銀燈が導くようにJUMの手を引く。
それと一緒にJUM自身も水銀燈に引き寄せられていった。
J「す、すいぎん・・・とう」
銀「なにも・・・言わないで」
二人の唇が磁石のように引き合い、そっと重ねられ――

糊「ジュンくーん!ただいまー!いい子にしてたー?」

J&銀「「くぁwせdrftgyふじこlp;」」
二人は反発する磁石のようにリビングの両端に離れた。
糊「あ、あら?――あたし、お邪魔だったかしら?」
薔(ちっ!・・・もう少しだったのに)

~二日後~
水銀燈以外の薔薇乙女が集結している。
翠「や、やばいです!昨日からジュンと水銀燈の様子がおかしいです!」
紅「それはわたしも薄々気付いているのだわ」
雛「ジュンと水銀燈、なにかあったのー?」
金「それが分からないからみんなイライラしてるのかしらー」
蒼「きっとボク達と別れた後に、ジュン君と水銀燈の間に何かがあったんだと思う」
翠「何かって何ですかー!」
蒼「それはボクにも・・・」
薔「わたし・・・知ってる」
みんな「「「「「薔薇水晶!!」」」」」
紅「どういう事なのだわ!」
雛「すごく気になるのー!」
金「何で薔薇水晶が知ってるのかしらー?」
翠「そんなことはどうでもいいです!早く教えるです!」
蒼「ダメだよ翠星石!薔薇水晶の眼帯をパッチンパッチンしたら!」
翠「うるせーです!おねーちゃんのやる事にいちいち文句つけるなです!」
パッチンパッチンパッチンパッチンパッチンパッチンパッチンパッチン
薔「イタイイタイイタイイタイイタイ」

べ「なんて恐ろしいんだ翠星石・・・お前が本当の(ry」

みんな「「「「「猫!?」」」」」
薔「そう。ジュンと水銀燈が・・・猫を拾ったの」
紅「猫をわざわざ拾ってくるだなんて・・・正気の沙汰とは思えないわ!」
雛「真紅は猫さんが嫌いなのー」
紅「おだまり!雛苺!」
雛「うゆー・・・」
蒼「それで、二人で猫を飼ってるの?」
薔「違うみたい・・・」
翠「きっと二人だけで猫をムシャラムシャラと食べるつもりなんです!」
金「ひいいいぃぃぃ!なんて恐ろしいのかしらー!」
蒼「そんなわけ無いだろ。翠星石もいい加減な事言わない!」
翠「ちぇー。蒼星石はユーモアが分かって無いです・・・」
紅「それで、結局あの二人は猫をどうするつもりなのかしら?」
薔「引き取り手を捜してるみたい・・・でも――」
雛「でも、なんなのー?」
薔「未だ、手応え無し・・・」

銀「ねぇ、ジュン~。今日も一緒に帰りましょう」
J「ああ、いいよ。――にしても、なかなか猫の引き取り手って居ないもんだな」
銀「そうねぇ・・・でも、わたしはこのままでもいいかなぁなんて♪」
J「どうして?」
銀「だって・・・ジュンの家に行く口実になるじゃない?(///)」
J(///)
紅「ちょっと!そこの二人!教室の中でイチャイチャしないで頂戴!」
翠「そうです!とっても目障りです!どこか他所でやるといいです!」
銀「あ~ら、ブサイク真紅にヘチャムクレ翠星石じゃなぁい?」
紅「ブ、ブサ――!!」
翠「誰がヘチャムクレですか!!」
銀「ジュンがわたしの物になったからって僻むのは止めて欲しいわぁ」
J「ちょ、誰がおまムグッ――!」
紅&翠「「ムキーーーー!!」」
銀「あはははは!真っ赤になっちゃって、お猿さんみたぁい!」
蒼「水銀燈、いい加減にするんだ!」
銀「あら?今度は優等生のお出まし?」
蒼「真紅も水銀燈も、そんな事を言いに来たわけじゃないだろ?」
雛(優等生は否定しないのー!?)
金(さりげなく鼻にかけてるのかしらー!?)

薔「猫・・・貰い手、捜してるんでしょ?」
銀「!?――どうして、知ってるの?」
薔「秘密」
蒼「水銀燈、ボク達にも手伝わせてくれないかな?」
雛「雛も手伝うのー!それでね、猫さんなでなでさせてもらうのー!」
金「雛苺は猫を撫でたいだけなのかしらー?」
雛「金糸雀うるさいの!チョップなのー!」
金「モルスァ!かしらー!」
紅「別に、あなたのために猫を探すわけじゃないからね!勘違いしないで頂戴!」
翠「ついでにジュンの家に行く口実も潰せたら一石二鳥です!」
銀「あなた達・・・」

水銀燈の表情が強張り、徐々に崩れていく。
皆の目の前で水銀燈は嗚咽を噛み殺してはらはらと涙を流した。

銀「ありがとう・・・みんな」

数日後。猫の飼い主は見つかり、猫は無事自分の居場所を見つけることができた。

夕方の屋上。
梅雨もあけ、晴れた空が夕焼け色に染まっていた。
J「猫の飼い主、見つかって良かったな」
銀「うん・・・」

屋上にはJUMと水銀燈の二人きり。

J「しっかし驚いたよ。猫と別れる時にお前、本気で泣くんだもん」
銀「あ、あれはぁ!」
J「そんなに猫と別れるのが嫌だったのか?」
銀「違うわぁ・・・あれは、嬉しかったのよ。あの子の居場所を見つけられて」
水銀燈は遠い目して町を眺めた。
銀「わたし、こんなでしょう?性格も、見た目も・・・」
J「・・・」
銀「だから重ねて見てたのよ。あの子とわたしと」

銀「あーあぁ、それにしても勿体無い事したわね、ジュン?
  せっかくわたしが遊びに行く口実があったのに」
J「そんなこと無いよ。僕は、いつでも水銀燈を歓迎する
  水銀燈の居場所になれるように・・・」
銀「!!――ジュン!」

水銀燈はJUMの胸に飛び込み、JUMはしっかりと水銀燈を抱きとめた。
誰も居ない屋上、夕日だけが二人を見ている中で、二人はそっと唇を重ねた。

~Fin~



笹「あ、猫」
べ「どうした笹塚?――猫か。俺たちで飼い主を見つけてやろうぜ?」

薔「うほっ」